顔紅潮になる疾患では、顔の表皮の下の毛細血管が拡張して外に表れてみられる毛細血管拡張症が代表的。閉経期の女性は毛細血管が一時的に増えて紅潮を帯びるのに対して、「毛細血管拡張症」はステロイド軟こうの乱用や皮ふ炎の合併症などで毛細血管が増えたまま減少しないのが原因だ。
最初は、他の部位に比べて血管がたくさん分布されたように両ほほから赤くなり、やがてほほ骨、額、鼻へと広がる。酒飲みと誤解されやすいため、対人き避症になる人も少なくない。酒や辛い食べ物など紅潮を誘発する環境を避けるのが得策。外出の際は帽子を着用して紫外線を遮断し、なるべく紫外線遮断クリームを使うようにする。運動は涼しい所でするようにし、あまり熱が出ないよう運動量を調節する。
毛細血管拡張症と鼻の部位にニキビに似た膿のかたまりができると、これを酒叡(しゅさ=赤鼻)という。ニキビと勘違いして治療を受けると症状が悪化するので、いたずらに薬を塗らないようにする。治療をしても2ヵ月以上の忍耐心が必要で、飲む薬やジェルクリームを使用する。
チョイス皮膚科の崔光浩(チェ・グァンホ)院長は「服用したり塗ったりする薬の他に、目立つ赤い血管だけを選択的に除去する光治療、色素レーザーなどで手術する。最近ではレーザー治療を受けたあと、あざのあとがほとんど残らないVビーム・レーザーがよく使われている」と話した。
テーマ皮膚科のイム・イソク院長は「レーザー治療を受けても20〜30%程度は再発する。顔の皮膚に増えた血管はなくすことができるが、紅潮は根本的に完治するのではない」と話した。
この他に、顔紅潮と熱感が生じる一般的な疾患に甲状腺機能こう進症がある。甲状腺で作られる甲状腺ホルモンが新陳代謝を増加させ体で熱を発散させる。これは内科治療を受けなければならない。高血圧患者で顔紅潮が引き続き起きれば、薬の副作用が原因である可能性があるので専門家と相談する。
李眞漢(イ・ジンハン)記者(医師) likeday@donga.com