全国公務員労組(全公労)は4日、年次休暇を取ってストを強行することを決めたと発表した。一般公務員のストは今回が初めて。
全公労はストに続いて、5日午後2時からソウル汝矣島(ヨイド)の国会議事堂前で、組合員約1万人が参加する全国公務員労働者大会を開くことを決め、警察との衝突が懸念される。
▲年次休暇の申請と上京〓行政自治部(行自部)と各市道によると、4日までに年次休暇を申請した6級以下の公務員は慶尚南道(キョンサンナムド)が9681人、蔚山(ウルサン)が1056人、 忠清北道(チュンチョンプクド)が640人、釜山(プサン)が620人、 全羅北道(チョンラプクド)と仁川(インチョン)がそれぞれ約400人など、合わせて約1万8000人にのぼる。
行自部は、年次休暇を申請した公務員のうち約2700人しか欠勤せず、また、5日、ソウルで開かれる予定の集会にも慶尚南道約1000人など約1800人の公務員しか参加しないと予想している。
しかし全公労のまとめによると、慶尚南道約1万3000人、釜山約3500人、蔚山約3000人など、全国から約3万人の組合員が年次休暇の申請を出しており、全公労はこのうち約1万人が全国公務員労働者大会に参加すると主張している。
▲業務の空白〓年次休暇申請件数の最も多い慶尚南道の場合、畜産課、観光振興課、農業支援課、道路課などは大半が、課長や係長など幹部を除いてはほとんど休暇を取っており、業務の処理が困難している。
慶尚南道のある課長は、「年次休暇を申請した職員は、柿や米の収穫のため農村に出かけていて、午後は事務室に戻ってくる」と説明したが、事実上の「開店休業」状態となっている。
ほとんどの地域の幹部公務員は4日、組合員に対して年次休暇の申請を差し戻し、ソウルでのストを自制するよう説得に乗り出したが、ほかの職員も仕事の手を休めるなど、一日中、全国の役所は騒然としていた。
しかし、市民の苦情を担当している公務員は年次休暇に参加させないという全公労の方針により、業務空白による市民の不便はほとんどなかった。
一方、済州道(チェジュド)では組合員23人が上京するため、同日午後、済州国際空港に向ったが、警察に止められたため、空港のロビーで抗議集会を開いた。
▲全公労の集会と政府の対応〓全公労が4日午後5時、国会議事堂の前で開催することにしていた前夜祭は、警察の封鎖で開かれなかった。
全公労は5日午前、ソウルで公務員労組合法化のための集会を開いた後、汝矣島で公務員労働者大会を開く予定だ。
しかし、警察は4日の前夜祭に続いて、5日の労働者大会も封鎖する予定で、全公労が大会を強行すれば、参加者全員を連行して法にしたがって処罰することにしている。
行自部は年次休暇申請を許可しなかったにもかかわらず、出勤せずに上京して集会に参加した公務員については懲戒を行うほか、積極的な加担者については刑事告発する方針だ。
李賢斗 ruchi@donga.com