「チャイナリーダース」/Li-Cheng著/カン・ジュンヨン訳/360頁/1万2000ウォン
「21世紀、中国を率いる最高権力者ら」/高新著/李ジョンファン訳/472頁/2万5000ウォン/イェダム発刊
21世紀の中国を導いていく新しいパワーエリートの面々に世界の関心が集まっている。
8日開幕した第16回中国共産党全国代表大会で新しい指導部が選出されるからだ。米CNNテレビはすでに政治局の次期常務委員7人のリストが事実上確定されたと報じた。時を合わせて発刊された2冊の本が、中国の主要権力層の面々の深層を照明している。
「チャイナリーダース」は中国系米国人の政治学者である著者が、政権が樹立して以来の中国指導層を4つの世代に分けて、各世代の特徴と指向を分析した本。とくに「公式的な資料」ではなかなかキャッチできない「人脈」の分析に焦点を合わせている。
著者は、今回の全代で前面に浮上する第4世代指導者を「文化大革命世代」と定義付けた。文革の当時、高校や大学に在学していた彼らが、紅衛兵という特殊な体験を通じて、格別な価値観と結束力を持つようになったという見方だ。しかし、この世代の指導者らは頳登場以降の中国指導層の特徴となった「紅・専兼備」、すなわち理念性と技術科学的な知識を同時に備えた指導層でもある。
この世代の代表的なエリート養成機関が、「中国のMIT」と呼ばれる清華大学。同書は、同校出身人脈のリスト詳細と経歴を異例に詳しく紹介しており、これらが第4世代の中国政治に及ぼす影響力について診断している。「清華幇のゴールデンボーイ」と呼ばれてきた「江沢民中国主席の後継者」、胡錦涛のプロフィールも詳しく紹介されている。
「21世紀…」は、中国の党・政府・軍事系統の主要人事79人を組織別、序列順に紹介した本。人物別に出身、実績、評価などを詳しく収録しており、参考資料の役割も期待できる。胡錦涛については「江沢民以降のために頳によって選ばれた人物だが、江沢民の信任を十分得ている」とし「天性的に聡明で開放的な指向だ」と強調している。著者は、89年、天安門事件で投獄されたが、出所後、米国に渡り、中国問題のジャーナリストとして活動している。
劉潤鐘 gustav@donga.com