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[社説]大統領は「拷問」で謝罪しろ

Posted November. 10, 2002 23:17,   

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検察による拷問致死と水拷問が白日のもとにさらされたが、金大中(キム・デジュン)大統領は国民に向かってただの一言も謝罪しなかった。ノーベル平和賞受賞者として普段から「韓国は人権先進国」だと強調した彼だったため、こういう姿は奇異に見受けられる。

金大統領は、先週の閣議で拷問致死について言及をしたものの、検察による野蛮な国家暴力に対する国政最高責任者としての反省ではなかった。「痛嘆する気持ちを禁じえない」「驚きと悲嘆を禁じえない」という言葉で懸案の深刻さに触れたものの、これは人間的な感想に過ぎない。独裁政権時代の恐怖を思い出させる拷問致死と水拷問について、国民の誰とてその程度の気持ちを持たないだろうか。

金大統領は、閣議で、任期初めに検察幹部たちに「検察が真っすぐに立ってこそ国が真っすぐに立つことができる」と話した事例まで挙げながら、検察の反省を求めたものの、いざ自身は反省しなかった。検察の捜査結果が発表された8日、大統領府が数日前の言及を繰り返したことから推測するに、金大統領の姿勢は変わっていないようにみえる。

大統領は政府首班だ。したがって検察の間違いは他人のせいでなく、まさに大統領の責任だ。今回の悲劇に対する責任を痛感すべき金大統領が、検察総長と法務部長官を更迭したことで、するべきことを全うしたことにはならない。国家機関が国民を拷問して死なせたことが国際社会に知られ、国全体が大恥をかいたのに、大統領が他人事のように考えられるものだろうか。

金大統領は、政府内で問題が起きるたびに、こういう方法で下の人間の責任だけを問うた。もはや国民は、そのような言い方にまどわされない。金大統領が、直接国民に謝罪して自責しなければならない。また、他の国家機関による人権じゅうりんの事例がさらにあるのか総合的に点検し、またとこういう悲劇が発生しないようにすると、国民に向かって約束しなければならない。そうしてこそ国家機関による拷問がなくなるはずだ。国が真っすぐに立つためには、誰よりまず大統領の考えが真っすぐでなければならない。