「思い出の歌ではありません。中年には中年の歌がある。70年代のヒット曲といっても中年にはいつまでも‘ヒットしている’のです」
中堅フォーク歌手の宋昌植(ソン・チャンシク)、尹亨柱(ユン・ヒョンジュ)、金世煥(キム・セファン)が一緒にコンサートを開く。単に思い出を呼び起こすためのものではなく、中年ファンの胸の奥に生き生きと残っているフォークを大きな舞台に移したいという趣旨から企画された。名付けて「フォークビッグ3」コンサート。会場は12月1日午後7時、世宗(セジョン)文化会館大講堂。
3人の歌手としての活動は今も現在進行形である。宋昌植は京畿道河南市錧沙里(キョンギド・ハナムシ・ミサリ)のカフェで週に5日、「小さなコンサート」を開いている。このコンサートを見るためのリピーターも少なくない。尹亨柱は年に3〜4ヵ月は海外でコンサートを行っている。海外に住む韓国人のリクエストも多いからだ。歌手出身DJ第1号の彼は、放送局からも番組の司会をしてほしいという要請がたくさん入っているが固辞している。
金世煥も相変わらずギターを弾きながらフォークを歌っている。ロータリークラブなど中年層の会合や行事によく招待される。
3人は「テレビにはあまり出ていないが、活動を止めたわけではない」と話す。3人は2000年末にも世宗文化会館でコンサートを開き、フォークアルバムの製作にも参加してフォークが健在であることを見せてくれた。
貫ろくのある歌手であるだけに、舞台も多彩。最も目を引くのは、宋昌植と尹亨柱の「ツウィンポリオ」の臨時再結成。60年代末に大ブレークした「白いハンカチ」「祭りの歌」「ウェディングケーキ」が二人の清らかなハーモニーに包まれて響き渡る。
また、ソロ舞台では「道端に座って」「土曜の夜」(金世煥)「ラララ」「バカ」(尹亨柱)「一度は」「僕らは」(宋昌植)を披露する。
メドレーコーナーは観客の笑いをそそる。ギターの演奏に合わせて「ニリリマンボー」「梧桐秋夜」などトロット(韓国の演歌)をメドレーで歌い、童謡やキャロル、歌曲に雰囲気を変えたりもする。
「思い出のCMソング」のコーナーも設けられる。「トゥゲザー(アイスクリーム)」「ヘテガム(ガム)」「セウカン(かっぱえびせん)」などCMソングや、尹亨柱のユーモアあふれる司会は中年ファンの笑いを誘う。最後は、宋昌植がアカフェラで「我が国、我が民族」の音頭を取ると、尹亨柱、金世煥が一緒に歌う。
チケットは3万、5万、7万、10万ウォン。問い合わせ02-573-0038
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