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「世界音楽界の本流にコリアンパワーを」

「世界音楽界の本流にコリアンパワーを」

Posted December. 03, 2002 22:43,   

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「これからは世界の音楽界で、われわれの人的ネットワークを広げていかなければなりません。少数の天才音楽家の『スター性』や、親たちの熱情ばかりに頼る時期はもう去ったのです」

このほど、イタリアのコモ湖ピアノ・アカデミーの副委員長に委嘱されたピアニスト、金ミギョン(41、ソウル大講師)さんの話だ。コモアカデミーは、国際的なコンクール入賞者に対して集中的な訓練を行う特殊音楽教育機関で、院長のマルーター・アルヘリチのほか、レオン・フライシャー、アリシア・デ・ラローチャ、メナハム・フレスラーなど、そうそうたる教授陣を抱えている。ピアニストのベク・ヘソンさん(ソウル大教授)も、このアカデミーで集中教育を受けた。

「リストやブジョーニ国際コンクールで審査委員会を受け持った経歴が、今度の人選で大きなプラスになりました。国際的なコンクールは、実は30〜40人の限られた人物がたらい回しで審査委員を受け持ちます。いったん、その『サークル』に仲間入りすると、世界の音楽界で有利な地位を占めるわけです」

同氏は、「93年、このアカデミーが発足してから、毎年200人から入学願書を送られてくるが、新入生の数は7、8人に過ぎない。韓国の学生が、毎年1人でもここで訓練を受ければ、将来的には、世界的なピアノの人的ネットワークの中で、中心的な位置に立つだろう」と述べた。

また、自分が世界の音楽界の舞台で活動できるようになったことについては、ウィーンとソウルを行き来しながら、音楽コンサルティング事業を手がけているシェンブロンミュージックコンサルティングのクォン・スンドク(38)代表の役割が大きかったと紹介した。

在オーストリア韓国人のクォンさんは、オーストリア、イタリア、ドイツ、東欧圏を中心に、韓国演奏家の欧州進出などを手助けする公演企画事業を展開させる一方、7年前から、金ミギョンさんの欧州音楽界進出を積極的に進めてきた。また、昨年、蔚山(ウルサン)市交響楽団の常任指揮者、チャン・ユンソンさんが指揮したポーランドの作曲家・フェンデレツキの交響楽5番「コリア」のオーストリアでの初演と、今年、ウィーン・ムージクフェラインホール定例演奏会でデビューを果たしたバイオリニスト、ヤン・ゴウンコンサートも彼の「作品」だ。

同氏は、来年からコモアカデミーで行われるレッスン光景を映像化し、コンテンツとして販売することで、アカデミー側との交渉を一段落させた状態。これとは別に、来年8月をめどに、オーストリアのウィーンで、約200席規模の公演場「ウィーン音楽センター(Musikzentrum Wien)」の開館を目指して、工事を進めている。ここでは、演奏家のためのレッスン室と寮も設けられる見通しだ。

同氏は、「演奏者の熱情と企画者のアイデアがひとつになってこそ、世界の音楽界で『ユダヤ人パワー』に匹敵する『コリアンパワー』を作り上げることができる」と意欲を示している。



gustav@donga.com