イランでイスラム改革求めデモ 反体制放送もスタート

イランで７日、学生の日を迎えて「独裁打倒」を叫ぶ大規模な学生デモが繰り広げられ、サウジアラビアでは反体制グループが初めて放送を流すなど、中東は不安に包まれている

イランの大学生３０００人あまりはこの日、テヘラン大学の校庭に集まり、イスラムの聖職者社会の改革を求めるとともに、死刑宣告を受けた改革派のハセム教授の死刑反対を求めるデモを繰り広げた。デモに参加した学生は「独裁に死を」というスローガンを掲げ、司法省トップの解任や国民投票を実施することを求めた。

学生たちは、校内でのデモの許可だけを受けていたが、校門の外に集まった数百人の群衆にデモへの参加を求めて学外に進出、投石を始めようとした。しかし警察はデモ隊を強制的に解散させ、現場で７０人あまりを逮捕した。

一方、ロンドンに本部のある「アラビアイスラム改革運動（ＭＩＲＡ）」イラン、サウジアラビア反体制グループは、アラビア半島向けに、ヨーロッパから初のラジオ放送を流し始めた。ＭＩＲＡが設立した「改革の声」放送局は、衛星で２４時間、アラビア語による放送を流し、毎日２時間は短波ラジオでも放送する。サアドＭＩＲＡスポークスマンは「反体制グループが初めてサウジ国民に直接話すことができた」と述べた。