水原三星(スウォン・サムスン)が6年間の不振を払しょくし、創立後初めてFA(サッカー協会)カップを制覇した。
水原は15日、西帰浦(ソグィポ)ワールドカップ(W杯)競技場で行なわれた2002ハナーソウル銀行FAカップ・サッカー選手権大会の決勝で、「ブラジルのよう兵」のサンドロの決勝ゴールで、浦項(ポハン)スティーラースを1対0で破って優勝し、アマチュアとプロの「王中王」となった。
95年末に創立した水原がFAカップで優勝したのは今回が初めてだ。水原は正規リーグで2回優勝し、アジアクラブ選手権と、アジアスーパーカップでも優勝したが、アマチュアとプロ両方で最強を競うFAカップでは、一度も優勝できなかった。三星は96年大会決勝、浦項との対決でPK戦までいく接戦の末、敗北し、準優勝に終わった。
三星の徐正源(ソ・ジョンウォン)は、大会最優秀選手(MVP)に選ばれた。徐正源は大田(テジョン)シチズンとの準決勝戦で、決勝ゴールを決めるなど今回の大会で1ゴール2アシスタントを記録、優勝をリードした。
この日の勝負は、サンドロの「一発」で終わった。試合開始のホイッスルが鳴った直後から攻めの攻撃をした水原は、前半19分、キム・ドゥヒョンがペナルティー地域左側で、相手のゴールキーパーの金秉址(キム・ビョンジ)がゴールから出たのを見て、ゴールエリアに正面からパス、これをサントロが軽く受け、決勝ゴールを決めた。
浦項は後半、総攻勢に乗り出し、18分、李東国(イ・ドングック)が絶妙のターニング・シュートをしたが、三星のゴールキーパー李雲在(イ・ウンジェ)によって防がれ、ゴールにはつながらなかった。
2000年、浦項の指令塔に任命された崔淳鎬(チェ・スンホ)監督は、プロ監督デビュー初めての優勝をねらったが、優勝を目前にしてあきらめざるをえなかった。
「W杯ゴールキーパー」李雲在は、今回の大会で1ゴールも許さない「鉄壁防御」を見せ、ファンの拍手かっさいを受けた。これに対してW杯時、李雲在にゴールキーパーの席を譲歩した金秉址はこの日、ゴールを守らなかったため、ゴールを許してしまった。
梁鍾久 yjongk@donga.com