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「希望のゴールセレモニー」ヒディンク前監督

「希望のゴールセレモニー」ヒディンク前監督

Posted December. 17, 2002 23:03,   

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オランダから来た「サンタクロース」、フース・ヒディンク前韓国サッカー代表チーム監督(56・現PSVアイントホーフェン監督)が韓国に滞在した時間は1年半程度。その短い期間に、韓国人は彼の一言、身振り一つに笑ったり泣いたりした。

ヒディンク監督は単なる「サッカー技術者」ではない。彼は韓国代表チームを経営した「サッカーの最高経営者(CEO)」だった。彼は目標を立てては、それを達成するためち密な長期計画を樹立し、一つ一つ実践に移して行った。

その過程でフランスとチェコに相次いで5−0で破られ、「5対0」という恥ずかしいニックネームを得たりもしたが、彼は揺れなかった。「ベスト11」を早く確定しろという批判が沸き立っていた時も、彼は李栄杓(イ・ヨンピョ)、朴智星(パク・チソン)、宋鐘国(ソン・ジョングク)などのポジションを随時に変えながらマルチプレイヤーを養成した。「体力訓練だけをして負傷者だけが続出する」という非難の声には、聞いたふりもせず「体力強化プログラム」を押し付けた。そしてとうとう「ワールドカップ(W杯)4強神話」を作り上げたのだ。

ヒディンク監督の「サッカー経営」は大きく言って、五つに要約される。△実力至上主義(選抜する時の血縁、地縁の破壊。主戦を確定せず、無限競争を誘導)△科学的処方(スポーツ生理学とスポーツ心理学を土台にした体力と戦力の向上)△強いチームと試合してこそ強いチームになれる△スターより組織力を優先△先輩後輩間の双方向コミュニケーション。

実を言えば、ヒディンク監督のサッカー経営は新しいものではない。ヨーロッパの大抵の監督なら誰でも知っているはずだ。韓国内の監督たちも血縁、地縁を絶たなければならないということぐらいは知っている。しかし、肝心なのは実践だ。ヒディンク監督はあらゆる批判を押しのけて結局成し遂げたが、韓国内の指導者たちは知っていながらも実践できなかったということが違う点だ。

W杯4強を導いたヒディンク監督は、韓国史上最高の英雄として浮かび上がった。彼のサッカー理論を応用した各種経営学書籍が相次いで出版され、大学では「ヒディンク講座」まで開設された。W杯期間には競技場のスタンドに「ヒディンクを大統領に!」というプラカードまで掲げられた。企業は言うまでもなく、政治家たちも「ヒディンクから学ぼう!」に熱中した。ヒディンク監督は韓国を変えるのに一役買ったという専門家たちの分析も出てきた。それがまさに今年の韓国を覆った「ヒディンク・シンドローム」だ。

しかし、時間が経つにつれ、ヒディンク監督の人気は次第に冷めている。最近には、韓国を頻繁に訪れる理由がお金稼ぎにあるという非難の声まで聞こえている。でも、誰がなんと言っても彼はわれわれの「永遠の英雄」であることは誰も否定できないだろう。



梁鍾久 yjongk@donga.com