「実力低下は、現政権の教育政策が失敗したせいだ。」
大学修学能力試験は、今年で10回目だった。修能試験初期には在校生の成績が浪人生より高かったが、現政権が発足してからは、浪人生の成績が高くなる逆転現象がますます深化している。
これは現政権の教育政策の失敗による生徒の学力低下現象と、定年短縮による教員の士気の低下などが複合的に作用し表われた結果だというのが、教育専門家たちの分析だ。
韓国教育課程評価院は17日、毎年の修能成績通知の時に発表した年度別採点資料を分析した結果を発表した。それによると、1993年に初めて行われた94学年度修能試験では、在校生の全体平均成績が200点満点で98.22点で、浪人生(95.1点)より3.12点高かった。
在校生優勢現象は、△95学年度6.78点△96学年度5.31点△97学年度11.07点△98学年度9.2点などと、98学年度まで続いた。
修能試験は、初年度には8月と11月の2回にわたって実施され、受験生はこの2回の試験のうち成績の有利な方を選んで大学に提出すればよかった。しかし、難易度の差をめぐって論議が起きたため、95学年度には1回に縮小され、97学年度からは400点満点に変わった。
しかし、現政権に入ってから初の教育部長官として教育改革政策を推進した李海瓚(イ・ヘチャン・民主党議員)長官時代に入ってから、教員の定年短縮と大学入試制度の変更などが進められ、1998年11月に実施された99学年度修能試験からは、在校生と浪人生の成績逆転現象が表われ始めた。99学年度には浪人の全体平均が242.7点で、在校生(239.8)より2.9点、2000学年度11.2点、2001学年度は17.7点も高かった。
昨年と今年は、在校生と浪人生の修能試験全体平均を公開しなかったが、領域別平均成績を単純合算すれば、浪人生が在校生より△2002学年度は人文系29.6点、自然系41.4点△2003学年度は人文系24.8点、自然系46.5点が高く、格差はさらに拡大した。このように浪人生の成績が在校生より高くなったのは、学力低下現象とともに、在校生の模擬試験禁止など、政府の一貫性に欠けた教育政策にも責任があると分析されている。
教育部はいわゆる「李海瓚第1世代」である今年の大学1年生たちが、中学3年生だった1998年10月、修能、学生簿、入賞実績、推薦書など多様な選考資料を活用することを骨子とした「2002学年度大学入試制度改善案」を発表し、事実上、「無試験選考」で大学に入れると説明した。
その後、一線の高校では、「一つだけ上手にできれば大学に入れる」などの雰囲気が形成され、勉強を怠ける現象が表われた。彼らが新しい大学入学制度下で受けた2002学年度修能試験では、成績平均が前年度より66.8点も下がり、「李海瓚第1世代」の学力低下論議が起こり始めた。
漢陽(ハンヤン)大の鄭鎭坤(チョン・ジンゴン、教育学)教授も、「新しい制度による生徒たちの勉強怠慢、定年の短縮による教員の士気低下などが複合的に作用し、全般的に学力が低下した。浪人と現役の成績逆転も政府の教育政策の失敗と無関係ではない」と指摘した。
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