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ロット米上院院内総務、「黒人差別発言」で辞任

ロット米上院院内総務、「黒人差別発言」で辞任

Posted December. 23, 2002 22:35,   

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「黒人差別発言」の責任を取って19日に米共和党上院院内総務を辞任したトレント・ロット上院議員(ミシシッピ州)が「ワシントンの偽善」にやられたという主張がなされている。

ロット氏は22日、辞任表明後、初めて行った公式発言で「政敵の『わな』にはまり、スケープゴートになった」と語った。というのも、ロット氏は今月5日、サーモンド上院議員の100歳の誕生パーティーに出席。その場で1948年に人種隔離政策を掲げて大統領選に出馬したサーモンド氏を称える発言を行った。ロット氏のこのような発言は今に始まったことではない。

ところが、米マスコミは、ロット氏が黒人人権運動の指導者マーチン・ルーサー・キング牧師の誕生日を休日にするかどうかを決める投票で反対票を投じたことや、昨年行われた黒人の最高裁長官の任命承認を問う投票で一人だけ反対票を入れたことなどを引き合いに出して、ロット氏を辞任に追い込んだ。

「ワシントンポスト」のハワード・カーツ・メディア専門記者は22日「ロット氏の政治活動や政治色はすでによく知られていたことだ。にもかかわらず、民主党は新しく包装して問題にした。マスコミがこれを報道し、結局ブッシュ大統領がロット氏を『解任』したのはワシントンの代表的な偽善である」と指摘した。

しかし、ロット氏が称えてやまないサーモンド氏の人種差別的な過去の行為については誰も批判していない。インターネットマガジン「スレイト」は「サーモンド議員に対する長年にわたるワシントンのうそは、サーモンド氏が過去を反省しているという仮定の上で成立している」と分析した。しかし、サーモンド氏は4年前の98年に行った大統領選出馬50周年記念インタビューで「謝るようなことはしていない。それに後悔をしたこともない」と語った。

このように「ワシントン」は事実上、人種差別主義を黙認もしくは容認してきた。そのため、ロット氏が問題の発言をした現場に数人の記者がいたが記事は書かなかった。ロット氏もパーティー後、問題の深刻さを認識せず、休暇先のフロリダ州のリゾート地キーウェストに向った。

しかし、ネット上でこの問題に対する熱い議論が交わされ始め、パーティーの3日後、ワシントンポストが急きょ報道、他の大手マスコミも後に続いた。

中間選挙で惨敗した民主党は、攻勢に転じる好材料を探していた。また、マスコミも人種差別主義の撤廃に対して明確な立場を示すため、ロット氏の批判に積極的に乗り出した。ブッシュ大統領も最初はロット氏をかばおうとしたが、世論が悪化すると「解任」に方向転換した。大統領選を2年後に控え、黒人票と穏健な白人票を考慮した措置と言える。さらに後任に「身内」のウィリアム・フリスト議員(テネシー州)を選出するのに成功、悪材料を権力強化の手段として利用した。



洪銀澤 euntack@donga.com