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アイスリンクのマイケル・ジョーダン「マリオ・ルミュー」

アイスリンクのマイケル・ジョーダン「マリオ・ルミュー」

Posted December. 26, 2002 22:39,   

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一生のライバルだったウェイン・グレツキーはリンクを去った。しかし「スーパーマリオ」は40歳を目前にした今もアイスリンクを駆け回っている。

北米プロアイスホッケーリーグ(NHL)のマリオ・ルミュー(37、ピッツバーグ・ペンギンズ)。彼は米国のプロスポーツ界で唯一の選手兼オーナーだ。ファンはよく米プロバスケットボール(NBA)のスター、マイケル・ジョーダンと比較する。アイスリンクとコートでそれぞれ「王様」として君臨したという共通点のほかに、引退後復帰したという点も同じだ。しかし、一つだけ相違点がある。ジョーダンは復帰後、以前のような活躍をできずにいるが、ルミューは「新たな誕生」と言えるほど最盛期と同じ活躍ぶりを見せている。

ルミューは26日現在、17ゴール43アシストで若い選手を抑えてポイントランキング1位(60)を独走している。2位のジョー・ソーントン(ボストン・ブルーインズ)を11ポイントも上回っている。クリスマスイブにホームリンクのメロン・アリーナで行われたバッファロー・セイバーズとの試合は、彼の真価を十分に発揮したゲームだった。

1−2と1点リードされて迎えた第3ピリオド。「スーパーマリオ」のマジックが始まった。アレクセイ・コバレフの同点ゴールをアシストしたルミューはその2分後、フェースオフ(プレーが開始または再開されるとき、相対した両チームの選手の間にレフェリー、ラインズマンによってパックが投げ落とされること)されたパックをすかさずゴール、逆転ゴールを決めた。続く二つのアシスト。わずか6分の間1ゴール3アシストしたルミューについて、試合後、相手チームのリンディ・ラフ監督は「マリオならではのマジック」と賛辞を惜しまなかった。試合は5−2でピッツバーグの逆転勝ち。

84年ピッツバーグのユニフォームを着てNHLにデビューしたルミューは、97年に引退するまで12シーズン、「アイスホッケーの伝説」ウェイン・グレツキー(99年引退)と「アイスリンクの王様」の座を争った大スター。天才的なゴール感覚とスケートの実力を持つルミューは通算845試合に出場、671ゴール990アシストを記録している。

21年間NHLでプレー、得点王10回、最優秀選手(MVP)9回、個人通算最多ゴール(894)に輝く「20世紀最高のアイスホッケー選手」グレツキーには及ばないが、ルミューはMVP3回に得点王6回、91年と92年にはピッツバーグ・ペンギンズを2年連続スタンリーカップの優勝に導いた。

ルミューがファンから尊敬されるのは、がんを乗り越えた「人間勝利」のシンボルでもあるからだ。93年がんの一種のホジキン病(悪性リンパ種)になり、94〜95シーズンはプレーできなかったが、ついにがんを克服、リンクに復帰した。

97年引退から一ヵ月後「名誉の殿堂」入りしたルミューは、99年ピッツバーグ・ペンギンズを買収しオーナーになった。しかし、引退宣言から3年6カ月後の2000年12月29日リンク復帰を果した。



金相洙 ssoo@donga.com