Go to contents

「年末なのに」消費冷え込みで頭かかえる小売り業界

「年末なのに」消費冷え込みで頭かかえる小売り業界

Posted December. 27, 2002 22:33,   

한국어

27日午後、ソウル中区小公洞(チュング・ソゴンドン)のロッテデパート本店。12月初めから「マラソンセール」中の衣類売り場はお客さんで賑わうかのように見えた。しかし、店員は「30〜50%という前例のないセール幅にもかかわらず、(売り場を訪れるお客さんの)10人のうち1、2人だけがお金を使っている」と述べた。

消費者が財布のひもを固く引き締めている。クリスマス、年末年始で賑わいを見せるような12月だが、消費心理は冷え込む一方だ。商人たちは「通貨危機以降、最悪の景気だ。前が見えてこない」とため息をつく。

▲閑古鳥が鳴く大型売り場の年末〓ロッテデパートは、今月1日から25日までの売上高が、昨年同期に比べ17.5%減った。これは通貨危機以降もっとも低い数値だ。現代(ヒョンデ)、新世界(シンセゲ)などほかのデパートも例外ではない。新世界のチャン・ヘジン課長は「クリスマスシーズンの24、5日の2日間の売り上げが昨年に比べて7%ぐらい減少した」と述べた。

前年同期比、10%以上の成長を維持してきたディスカウントストアーも、今月に入って厳しい局面に立たされている。史上初めて1〜9%のマイナス成長を記録しているうえ、その傾向が来年まで続くかもしれないという危機感に脅かされている。

三星(サムスン)テスコ・ホームプラスのキム・ヨンウン家電担当バイヤーは、「これまで売れ行きが好調だったPDPテレビ、キムチ冷蔵庫などの家電需要も少しずつ落ち込んでいる。カード客が大幅に減り、6ヵ月無利子分割払いを行っても、なかなか財布を開かない」とため息をつく。

デパートの関係者は、「10月まで成長傾向を示していた輸入ブランド品の売上高も、11月マイナス4%、12月マイナス10%と急激に落ち込んでいる」と述べた。

▲商売振るわず〓在来式の市場、電子商店街などソウル市内の主な商店街にも客足が遠退いている。ソウル西大門区(ソデムング)梨花(イファ)女子大学付近のL美容院のハン某室長は、「お客さんが半分に減ったうえ、パーマや染色より値段が安いカットをするお客さんがほとんどだ。通貨危機に見舞われた時のように、パーマをかけない髪のスタイルが流行るのではないか心配している」と述べた。

ソウル東大門(トンデムン)駐車場事業所のハン・ギホン部長は、「12月の1ヵ月間、昨年に比べて駐車台数が1万5000台余り減った。1週間に1度ずつ訪れていた地方の商人たちが、半月か1ヵ月に1回ぐらいしか訪ねてこない」と述べた。東大門で衣類売り場を経営しているチン・ソンフン社長は、「転業を考慮している。商人のうたい文句だと思わないでほしい」と述べた。

歳暮に際しての消費の落ち込みは、がらがらな居酒屋からも垣間見ることができる。酒類卸売り業者のイムソン商事のイム・ソクジュン社長は、「昨年はクリスマス前後に3日間、新村(シンチョン)などに洋酒500箱を供給したが、今年は400箱も売れなかった。庶民のお酒である生ビールは40%、焼酎は10%ぐらいり上げが減った」と述べた。

▲消費急落の原因と影響〓朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の核問題とイラクの戦争危機など対外的な不安定要因に加え、個人貸し出し、野放図な信用カード発行に歯止めを掛けた政府の政策が消費心理を落ち込ませている。

韓国銀行政策総括チームのホ・ジンホ次長は、「海外の悪材料による株価下落と政府の消費抑制政策などが消費の冷え込みに拍車をかけた。こうした傾向は、来年上半期まで続くだろう」と述べた。

問題は、今年第3四半期(7〜9月)の国内総生産の伸び率5.8%のうち、消費が3.4%ポイントを占めるなど、消費が韓国経済を下支えしていることだ。このため、一部では消費の落ち込みは、景気鈍化の幅をいっそう開きかねないという懸念が提起されている。

LG投資証券のパク・ジン研究員も、「国内の景気に大きく影響する海外経済の不確実性が高まっているだけに、内需のてこ入れを通じてでも、景気がこれ以上落ち込むのを防ぐべきだ。てこ入れというより『耐える』という表現が適していると思う」と述べた。

しかし、これまで過熱気味の消費が経済を引っ張ってきただけに、消費鈍化は当然な現象だという反論も根強い。金融研究院マクロ経済チームのシン・ヨンサン研究委員は「経済を牽引する3つの軸である消費、投資、輸出のうち、輸出が息を吹き返らせている。来年、海外経済が緩やかな回復軌道に乗れば、消費減少による大きな影響はないだろう」と予想した。