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ヒスパニックが全米最大のマイノリティー集団に浮上

ヒスパニックが全米最大のマイノリティー集団に浮上

Posted January. 22, 2003 22:38,   

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01年7月に、米国人口のなかでヒスパニックが3700万人に達し、3610万人の黒人を抜いた。ヒスパニックと黒人の人口が全米人口に占める割合は、それぞれ13%と12.7%。白人は約70%の1億9930万人、アジア系は4%の1210万人と推計されている。

特にヒスパニックは、00年4月の人口センサスでは、12.5%で、黒人の12.6%より少なかったものの、わずか15ヵ月後に「安定した格差」で黒人を引き離している。ピュー・ヒスパニックセンターのロベルト・スロ局長は、ヒスパニックの浮上を「米国歴史上の一つの転換点」と評価し、「米国の歴史は、これ以上、黒白の相互作用だけではない」と述べた。

15ヵ月間のヒスパニックの出産率は4.7%で、黒人の1.5%、白人の0.3%を上回った。ヒスパニックが信奉する宗教が、堕胎と避妊を禁じているカトリックである点も影響を及ぼしている。

ヒスパニックは、大統領選挙人団の数が最も多く議員数も最も多い、カリフォルニア、テキサス、ニューヨークの3州に密集しているため、彼らの持つ政治力は、人口増加勢以上に増す見通しだ。

現在、ヒスパニック下院議員数は、19人。ブッシュ米大統領は、ヒスパニックを意識して、ラジオ演説をスペイン語で録音したこともある。

カリフォルニア州の場合、年内に白人の数が全体人口の50%を割ると予想されているため、ヒスパニック中心のマイノリティー集団のパワーが強まる見通しだ。

特にヒスパニックは、出身国は異なっても共通の言葉(スペイン語)と宗教を有しているため、黒人に劣らぬ結集力を見せている。

このように、白人のヘゲモニーが揺れる現象について、米国の極右保守派政治家、パトリック・ビュキャナンは、「西欧の死亡」という著書を通じて、「白人人口が全米人口の50%を割る2050年になると、米国は3流国に転落するだろう」という言葉で、白人たちの危機意識を刺激した。

しかし、白人とマイノリティー集団との葛藤以外にも、当分の間、少数人種優遇政策の対象になりたがるヒスパニックと黒人との葛藤も予想されている。ヒスパニックの浮上が、米国の人種葛藤を呼び起こす「火種」になるかどうかに関心が寄せられている。



洪銀澤 euntack@donga.com