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[オピニオン]三角波と難気流

Posted February. 09, 2003 22:46,   

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「風」は 自然の恵みで感謝すべきものだ。時には我々を涼しくし、時には暖かく包んでくれる。人は風を利用して海を渡ったり、風に乗り上げて空を飛んだりもする。しかし、風は気まぐれなもので、時には人間の力では対抗できないほど恐い脅威に変わる。突風、台風、竜巻などに変わって海に風浪を起こしたり、空ではエアポケット、タービュランスなどの難気流を発生させる。そのため、誰よりも船員や飛行機の操縦士は、自然の調和で起きる風の変化に備え、慎重に準備する謙虚な心と姿勢を身に付けるようになったのかもしれない。

◆船員らが最も怖がるものが予期し得なかった海の三角波ならば、操縦士らが極めて警戒するのが不時に遭う難気流だろう。三角波は、風の不規則な変化、要するに突風などが原因となって進行方向の違う二つの波が同時に起きる現象だ。また難気流は、強い竜巻やジェット気流などが周りの空気を揺動させて発生するエアポケット、タービュランスのような撹乱を言う。船員が三角波に遭うと舳先をどの浪の方に向かわせればいいのか判断できなくなる。片方の波に乗ると船の側面が他方の波にぶつかり、船は沈没したり壊れたりする。一方、飛行機が難気流地域を通る時は、機体が大きく揺れたり瞬間的に急降下したりする。

◆船員や操縦士は、このような非常事態に遭うと、まず船体や機体の揺動や振動を最大限減らして、その危険地域を無事に通過しようとする。そのため船員は船の推進力を維持しながら舳先を大きい波の方に向かわせると共に、他方の波からの衝撃を少しずつ吸収しながら船の均衡を保たなければならない。一方、操縦士は飛行速度を落として機体の振動を最大限減らしながらその地域を通り抜けるのが最善策だ。

◆もちろん、三角波や難気流の発生位置と時間を予め把握できれば、その地域を避ければいい。問題は、自然の調和は必ずしも規則的に起きるものではないという点だ。今、「北朝鮮の核問題」という突風に巻き込まれた韓米関係が、まさにそういう状況だ。米国の対イラク戦争とあいまって、その突風の進路と結果を予測することが容易でない。あと2週間で盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権が旗揚げをする。新政権の政治外交的な立地を、厳しい三角波海域を通り抜けていく船員や難気流を通過する操縦士に喩えることは言い過ぎであろうか。

朴庸玉(パク・ヨンオク)客員論説委員(元国防次官)yongokp@hanmail.net

文明豪(ムン・ミョンホ)論説委員 munmh97@donga.com