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携帯電話にクレジットカードの機能

Posted February. 10, 2003 22:32,   

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新製品が発売されると、人より一足先に使ってみないと気がすまない、自称「アーリー・アダプター」のKさん(35)。Kさんは、最近、携帯電話を買い替えようと思っている。テレビでクレジットカードの代わりに携帯で決済するコマーシャルを見て、自分もやってみたくてたまらないという。それに、数日前、韓国のメーカーが世界で初めて最先端の集積回路(IC)チップを使った無線決済用携帯電話を発売したというニュースが新聞にあった。

実際、クレジットカードが何枚も入った厚い財布をポケットに入れて持ち歩くのは不便だ。特に「外見」を重視するKさんにとっては言うまでもない。

「携帯をクレジットカードの代わりに使えたら、財布を持ち歩く必要もないと思う。しかし、まだ周りで使っている人がいないのを見ると、何か問題があるのかも知れない」。Kさんは「アンテナ」を立てて「取材」に入った。

▲「デザインは変わらない」〓ある携帯電話の代理店。店員が無線決済用の新製品を持ってきてKさんに見せた。Kさんが見たところ、普通の携帯とあまり変わらなかった。違いと言えば、充電池に接する部分に爪の大きさ程度の溝があるだけだ。この部分にICチップが装着されるという。チップを入れて充電池を装着すると、外見は普通の携帯とまったく同じだ。

無線決済を利用するためには、このようにICチップを装着できる携帯を買わなければならない。値段は普通の携帯よりやや割高。移動通信各社も、こうした機能を持つモデルは、まだ一つか二つくらいしか持っていない。しかし、年内に10モデル以上増える、と店員は説明した。

携帯を購入してから、クレジットカード会社か携帯代理店で無線決済サービスの加入を申し込むと、クレジットカード会社からICチップが届く。クレジットカードを申し込むと、カードが送られてくるように。このチップを端末に装着すれば、すぐに利用できる。

▲カード読み取り機のあるところでしか使えない〓携帯を使った無線決済がいくら便利であっても、使用できる加盟店がないと無用の長物だ。最近はないだろうが、10年前までは、クレジットカードの使えない店も多かった。Kさんは、昔のことを思い浮かべて、首をかしげた。「ひょっとして、これから数年はそうなるのではないだろうか」

無線決済用端末とカード読み取り機は「糸と針」のような関係だ。別々では何もできない。このため、移動通信社はカード読み取り機の普及にも力を入れている。

SKテレコムとKTFが、携帯電話決済システムの技術規格と関連して、両社が同じ標準規格を使う方向で意見をまとめている。両社は、数日前まで、独自の技術を採用するよう主張していた。

しかし、一本化したほうが市場規模が大きくなることは明確なため、両社としては一本化するしかないと判断したようだ。

SKテレコムは、年末までに、加盟店にカード読み取り機47万台を設置する計画だ。KTFも、今年、カード読み取り機10万台を普及する一方、下半期から、新製品の端末は携帯の決済を可能にして売り出すことにした。

Kさんは「移動通信社がテレビのコマーシャルに力を入れているのだから、加盟店も一生懸命に増やすだろう」と考えた。

▲本当に安全なのだろうか〓残る心配は一つ。Kさんは、数日前、韓国を騒がせたキャッシュカードの偽造事件を思い出した。「携帯電話で決済するのが安全だろうか。携帯をなくしたらどうなるのか」

移動通信社は、ICチップの方が磁気を使ったクレジットカードや現金カードより安全面で優れていると口をそろえる。一般的に、ICチップを使ったカードは、△暗証番号の入力△認証△暗号化の3段階の手続きを経る。

Kさんの考えでは、大きな違いは、カードを店員に渡して店員が機械に通すのではなく、自分が決済端末に当てて直接暗証番号を入力しなければいけない、ということ。クレジットカードとは違って、暗証番号を入力しなければいけないわけだ。携帯をなくしても、暗証番号さえ漏れなければ、心配する必要がない。もちろん、カード会社に届け出れば、機能自体が停止するのは、クレジットカードと同じだ。

説明を聞き終えたKさん。買うか買わないか、それはKさんの判断にかかっている。Kさんは、当分は、昨年購入した携帯を使うことにした。しかし、何ヵ月先になるかはわからないが、携帯を買い替える時には、必ず無線決済の機能のあるものを買うことにした。もうすぐ、クレジットカードとしてだけでなく、 バスや電車にも使え、自動販売機や高速道路の料金所などでも使えるというのだから。



smhong@donga.com