現存している最も古い石像の造形物(ピラミッド)が4000年、最も古い文字(サンスクリット)も7000年しか経っていないのに、1万年も持つ表示をどうやって作られるだろうか。
昨年、米議会が、高準位の使用済み核燃料の埋立地として、ネバダ州のユカ山を決定したことで、米国の31州の民間原子炉に一時的に保管されている使用済み核燃料が、この山に永久保存される見通しとなった。使用済み核燃料は、放射能の強度に応じて、高・中・低順位に分けられるが、高準位の場合、現在のところ、まともに処理している国がない。
放射能による被害は、数万年間持続される。このため、1万年後の子孫が、誤って核廃棄物を掘り起こさないように表示する方法を04年の末までに提出することを条件に、埋立地の許可を出すというのが、米核規制委員会(NRC)の方針。埋立地が造成されれば、300年間で約7万トンの高準位核廃棄物がここに捨てられ、永久に封印される。7万トンは、広島に落とされた原子爆弾数十万個に匹敵する分量。
この20年間、揮発なアイデアが殺到した。遺伝子操作を行って、ユカ山にある全ての木々がうっとうしい青色を帯びるようにするとか、埋立地の周辺に巨大な川を作るという意見から、好奇心が刺激されて土を掘り起こすことがないように、何の表示もしない方がよいとか、ユカ山から遠く離れたところに宝石が埋められているという表示をすることで、他のところへ誘導しようというアイデアまで出された。
しかし、戦争や地殻変動、隕石の衝突など、1万年の間、起こりうる全ての事柄に耐え切れる表示を作るこれといった方法はいまだない状態だ。ラスベガス砂漠宇宙財団の取締役は、「どの方法であれ、我々の世代の偉大な業績を称える表示ではなく、致命的な失敗を刻む表示になるだろう」と話した。
金承眞 sarafina@donga.com