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[社説]大統領府の司直チーム復活を懸念する

[社説]大統領府の司直チーム復活を懸念する

Posted February. 13, 2003 22:49,   

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自らは決して抑制することができず、常に力を育成しようとする権力の惰性のために、再び不安が広がっている。1972年10月の維新直後に誕生し、00年のノーベル平和賞受賞後に解体された大統領府直属の司直チームが、2年余りぶりに復活するというのだ。職制改編で肥大化した大統領府に直属司直チームの「腕力」が加われば、その威勢が国政全般を圧倒するのではないかと懸念される。

政権安保が目的だった過去の大統領府「社稷洞(サジクドン)チーム」の運営動機と、今回の直属司直チーム復活の動機は、もちろん違っているだろう。基本的に、検察と警察に対する深い不信から出た苦肉の策だとも言える。文在寅(ムン・ジェイン)大統領民情首席内定者が「社稷洞チームとは違う」と言ったのも同じ意味で理解されるが、権力の生理上、果たしてそうなるかは疑問だ。

直属司直チームも、大統領府の下命事件を調査する「親衛内査機関」という点から、結局、社稷洞チームと類似した役割を担うことになるだろう。公職者たちや政治家たちにとって情報機関以上の恐怖の対象だった社稷洞チームの弊害と副作用が思い浮かぶのもそのためだ。強力な権力と権力濫用の代名詞だった社稷洞チームは、不法連行と監禁、苛酷行為と不法口座追跡、請負調査と標的調査、それに不正隠蔽にいたるまで、多くの汚点を残した。

直属司直チームの復活は再考されなければならない。大統領の親戚や高級公職者の不正を取り締まるためだという説明は説得力に欠ける。むしろ、彼らの不正を隠そうとしたことが、社稷洞チーム解体の決定的理由の一つだったのではないか。法的根拠や捜査指揮権が曖昧な直属司直チームは、すぐにも公式的な捜査体系を崩してしまう可能性が高い。また、直属司直チームが、大統領の力に頼って、検察と警察の上に君臨しようとした場合、法執行の透明性まで害することになる。

大統領の親戚や高位公職者の不正の取り締まりも、検察と警察に任せておくのが正常だ。力が強くなればなるほど腐敗もしやすくなり、大統領府の場合はなおさらそうだ。改革のための直属司直チームが、かえって改革の足を引っ張ることになりかねない。