ソウル竜山(ヨンサン)にある在韓米軍基地の移転計画が今年5月末ごろまでに立てられ、年末には確定し、来年からの移転が本格的に進められるものとみられる。また、竜山基地の移転候補地として、漢江(ハンガン)南方地域が有力視されている。
国防部は24日、韓米両国が昨年12月、竜山基地の移転に向けた「最初の総合計画(IMP・Initial Master Plan)」の樹立を米専門機関に依頼しており、その結果が5月末ごろ出る予定だと発表した。IMPは現在の竜山基地内の、各種附帯施設の実態を診断し、移転費用など基地移転に必要とされる事項を具体的に調べる作業だ。
国防部の車栄九(チャ・ヨング)政策室長(陸軍中将)はこの日「IMPが確定されれば、それに基づいて具体的な移転費用を算出し、移転敷地を物色する手続きを進める考え」だとし、「韓国民の要求を受け入れて、米国も基地移転を強力に希望しているだけに、年末までに移転費用と敷地を含めた最終の移転計画を、決定しなければならないだろう」と話した。
車室長は「大統領の裁可と国会の同意を経て、最終の移転計画が確定されれば、関係省庁が共同で移転推進委員会を構成し、米国側と政府の交渉を始める計画」だとし、「移転費用と候補地については、両国が相当な時間をかけて交渉を行わなければならないだろう」と説明した。
車室長はまた、基地移転の費用と関連して「竜山基地の移転は、米軍の必要によるものではなく、韓国民の要求によるものであるために、韓国が負担するのが正しいと考えている」と話し、米国側との分担の可能性を排除した。同室長は続いて、「4月初めに開かれる韓米未来同盟政策構想協議の過程で、竜山基地の兵力移転の規模などについて話し合わなければならない」と述べ、同協議と関連し、竜山基地の移転と在韓米軍の削減問題が取りあげられ得ることを示唆した。
車室長は26〜28日に訪韓する、米国防総省のロールリス東アジア太平洋担当副次官補と2度にわたって会談し△在韓米軍の再配置△竜山基地の移転に向けた日程△未来に向けた韓米同盟発展の方向に関する基本議題−−などについて話し合う予定だと付け加えた。
韓米両国は90年6月に、合意覚書きと了解覚書きを締結した。韓国が17億ドルの移転費用を負担し、96年まで竜山基地を移転することを決めた。しかし、翌年、在韓米軍の削減計画が取り消しになり、移転対象の兵力が大幅に増えることによって、米軍側が移転費用として95億ドルを要請し、93年6月国防部は基地移転計画を全面留保していた。
一方、国防部は、現在、在韓米軍基地の統廃合のために進められている連合土地管理計画(LPP)と竜山基地の移転問題は、別の懸案だとの立場を示した。
尹相虎 ysh1005@donga.com