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エスカレートする北朝鮮の挑発行為 対応にてこずる盧政権

エスカレートする北朝鮮の挑発行為 対応にてこずる盧政権

Posted March. 04, 2003 22:06,   

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北朝鮮の相次ぐ挑発的行為で、北朝鮮核問題をめぐる緊張感が高まり、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権の外交安保チームがさらに頭を悩ませている。

新しい国家情報院(国情院)長の人事が行われいため外交安保チームの体制が整備されていないうえ、韓米同盟に不調和音が響いている中、対米協議の窓口も設けられずにいる状況で北朝鮮の挑発的行為の強度を次第にエスカレートしているからだ。

北朝鮮は2日、韓国東海(トンヘ、日本海)の公海上で偵察活動を繰り広げていた米軍RC−135偵察機に対応するため、ミグ29とミグ23戦闘機4機を出撃させた。とりわけ、北朝鮮戦闘機は米偵察機にわずか15m先まで接近し、攻撃兵器支援のレーダーを照準し威嚇行為まで取っていたとされる。

これに先立って先月20日にも、北朝鮮のミグ19機とみられる戦闘機が韓国西海にある延坪島(ヨンピョンド)上空の北方限界線(NLL)を侵犯したが、約3分後に引き返した経緯がある。北朝鮮はまた、盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領の就任前日である先月24日にミサイルの試験発射を行い、盧大統領の就任日には寧辺(ヨンビョン)の5MW実験炉を再稼働し始めた。

政府当局者たちは、北朝鮮のこうした「危険な」動きが、韓国新政権の北朝鮮核問題への対応の範囲を狭めてしまう可能性が高い点について懸念を示している。とくに、北朝鮮が核再処理施設を再稼動する場合、米国は越えてはならない「限界線(Red Line)」を越えてしまったと見なし、北朝鮮への強硬制裁を強く提起する可能性が高い。このようなことになれば、北朝鮮核問題をめぐる韓米間の協議自体が揺れてしまうだろうと、政府当局者たちは懸念している。

そのうえ、米ワシントンポスト紙が1日付で「米朝間で軍事対決の可能性が高まりつつある」と報じるなど、ここにきて米マスコミが相次いで流している北朝鮮への強硬姿勢も、新しい外交安保チームにとっては負担となる。

韓米両国が北朝鮮核問題と韓米同盟をめぐる隔たりを早期に解消できなければ、米国は、平等な韓米関係を求める韓国政府への「揺さぶりかけ」までを狙った強硬な北朝鮮核解決策を提示する可能性もなくはない。

政府が心配している部分は、北朝鮮が、今後も似たような挑発的行為を続ける可能性が高いということだ。北朝鮮戦闘機が再び米偵察機に接近し衝突するような事件でも起きれば、状況は急激に悪化せざるを得ない。

北朝鮮核問題の平和的解決を強調している新外交安保チームが、これに相応した北朝鮮の態度変化を導き出すことができない場合、米国との円満な連携は順調に進まないものとみられる。



金影植 spear@donga.com