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地獄訓練で世界トップ復帰に現実味 女子柔道代表

地獄訓練で世界トップ復帰に現実味 女子柔道代表

Posted March. 06, 2003 22:23,   

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「腕が私の体から抜けたらと思えるくらいです」

荒しいみぞれが降った6日午前の泰陵(テヌン)選手村内の陸上トラック。

柔道の女子国家代表選手たちが鋭い風の中でトラックを黙々と走っていた。しかし、トラックを回ってからわずか1時間余りで、選手たちの足は徐々に重くなり、身から力が抜け始めた。運動で鍛えられた「鉄女」たちがまさかこれぐらいの訓練で倒れるのか。

しかし、彼女たちが苦しんだのには理由があった。他ならぬ手首の鉄屑袋(ジムバンド)のせいだ。500gの鉄屑を入れたバンドを両手の手首に結んでいただけに、苦しいのもおかしくない。イタリアから輸入したこのバンドを泰陵選手村で訓練に直接活用したのは女子柔道が初めてだ。

「腕がとても重いです」「誰か、私の腕の面倒見てよ」

選手たちは走りながらずっと「重い」とわめいた。しかし、訓練を見ていた金ドジュン代表監督(龍仁大教授)はびくともしない。「まだ2周残っている!」。瞬きもせず選手たちに冷たく命令する。

00年シドニー五輪で「ノー・ゴールド」に止まり、墜落した女子柔道が、わずか2年余りで中興の旗を高く持ち上げることができたのも、このような地獄訓練の結果だ。

シドニー五輪直後、女子柔道はコーチング・スタッフはもちろん、選手たちまで全面的に替えられた。チョン・ソンスク、チョ・ミンソンなど名前だけでも有名な選手たちが大挙引退し、その後、無名の新人たちが登場した。歴代最弱体の代表と言われても当然だった。

しかし、コーチング・スタッフと選手たちは、「無から有を創造してみよう」と、苦痛の訓練を自ら求めた。そして、その汗の代価は貴かった。400mのトラックを往復するインターバル訓練記録が男子選手たちに勝った。また1年前、鉄屑袋を手首に結んでからは、筋力はもちろん技術まで日々成長しはじめた。

釜山(ブサン)アジア大会で金メダルを獲得して以来、最近のヨーロッパ転地訓練で2冠王(オーストリア、ドイツ・オープン)になったチョ・スフィ(78kg級・龍仁大)は、「最初は鉄屑袋があまりにも重たくて、たまにはこっそりはずして走ったこともあったが、続けていたら上体筋肉運動に大きな效果があった」と話した。

中長距離陸上選手出身で下半身に比べ上半身の筋肉が不足していたベ・ウンヘ(70kg級・龍仁大・03年オーストリア・オープン金メダル)も、「瞬発力が良くなり、体力が鍛えられ、技術を身に付けるのにもずっといい」と言った。

実際、今年のヨーロッパ転地訓練中に参加した4つのオープン大会で、韓国女子選手たちは4回の延長戦で全員勝利するなど、体力が世界最高水準に上がるほど效果は確かだった。去年の2倍である4つの金メダルを手に入れたのも、決して偶然ではなかった。

「初めて引き受けた時には、世界舞台に出せる選手が1人もいなかったのです。しかし今は4、5人の選手が金メダル可能圏に入っています。9月の大阪世界選手権大会は期待しても良いはずです」。

金監督の自身満々な話し方は、空言には聞こえなかった。



金尙浩 hyangsan@donga.com