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睡眠と成長ホルモンの秘密

Posted March. 09, 2003 22:37,   

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「早く寝なきゃだめよ」「いやだ、テレビ見たい」

主婦の李さん(31、ソウル永登浦区堂山洞)は毎日毎晩、6歳になった子どもと戦争でない戦争を経験する。李さんは早く寝床に入ると、成長ホルモン(Human Growth Hormone、HGH)が分泌するという話に気を使う。

しかし、スピーディーに画面が変わるテレビにすっかりはまった子どもは動こうともしない。子どもが寝床に入る時間は、午後11時半頃だ。李さんは子どもが、今後まともに育っていけるのだろうかと心配だ。

子どもたちの成長に大きな影響を与えるHGHが、午後10時から翌日の午前2時の間にだけ分泌するという話は、事実と違う。HGHは深い眠りに落ちていれば、いつでも分泌するだけでなく少量だが覚めている時も分泌する。

それなら、あえて子どもを早く寝かす必要があるのだろうか。いつ寝かせてもじっくり寝れば良いのではないか。しかし、医学者たちはそうではないと話す。やはり早く寝ると良いというのだ。

▲有害環境と成長障害〓夜遅く放送される人気テレビドラマが子どもたちの睡眠を奪っている。インターネット、ゲームなどにはまった子どもたちも少なくない。親が遅く帰るせいで子どもたちの就寝時間も遅くなったりする。いわゆる「睡眠有害環境」だ。

睡眠有害環境は結局のところ睡眠不足につながって、大人になった時に深刻な問題として現われる。米国立保健研究院(NIH)傘下の睡眠障害研究所のカール・ハント所長は最近、「眠りがたりない子どもたちは集中力が落ち、よく腹が立ったり、すぐがっかりしたりして、感情をうまくコントロールすることができない」と明らかにした。ハント所長は睡眠不足の原因に課外活動、宿題、テレビ、インターネット、携帯電話、電子メールなどを指摘した。

NIH傘下の国立心臓・肺・血液研究所のクロード・ランパン所長も、子どもたちの悪い睡眠習慣は大人になった時、心臓病、呼吸器疾患、肥満などを誘発する可能性があると警告した。

子供たちは熟眠できなかった翌日にも「元気な」場合が多い。脳と筋肉がまだ成熟されず疲れを感じることができないためだ。小学校の低学年であればあるほど、授業時間に居眠りする子供たちが少ない理由もここにある。睡眠障害は徐々に現われていく。したがって子どもたちが注意散漫であれば、とりあえず寝不足を疑ってみる必要がある。

▲早く寝ると元気〓医学者たちは個人差を認めながらも一般的に新生児は1日に15〜20時間、1歳になれば12〜13時間、2〜3歳なら11〜12時間寝るように、生体リズムが決まっているという。睡眠時間は徐々に減って12〜14歳ぐらいになれば、大人と似て1日8時間程度を寝るようになる。

しかし、就寝時間が遅くなればこのようなリズムそのものが乱れる。夜の12時頃に眠りに入り午前8時に起きた時、表向きは睡眠時間が8時間だが、途中で日差しが熟眠を邪魔するため、眠りの質が落ちて実際の睡眠時間も5〜6時間に過ぎない。

また、大人と違って睡眠の周期が夜に集中されている5〜10歳の子どもたちは、一般的に生体リズムが午後9〜10時頃には眠くなっている。したがって遅くても午後10時以前に寝床に入って「ぐっすり」寝る方が良い。

▲適時に寝る習慣をつける〓午後10時以前に子どもを部屋に入れ、自ら部屋を片付けるようにさせるほうが良い。「もう眠る時間」という自覚を持つようにするためだ。子どもがテレビをもっと見たいとだだをこねても、きっぱりと断わらなければならない。コンピューターを床に移すなど子どもが夜に一人で遊ぶことができる娯楽器具は、すべて部屋から出したほうが良い。部屋に電気をともしたまま寝れば、熟眠の妨げになるので原則的には良くない。

しかし、子どもが一人で寝ることをあまりに怖がる場合、情緒障害を誘発する可能性があるので無条件電気を消すよりは、懐中電灯の明るさ(15ルクス)程度にしたほうがいい。親が遅く帰る場合には子どもに電話をかけ寝ることを勧めるようにする。子どもたちが「もしかすると、親が帰ってこないのではないか」という不安感に包まれないようにするためだ。子どもたちは親の声を聞くことで心理的安定を得るようになる。部屋の湿度は60%、温度は22度ぐらいに維持する方が良い。

◆アドバイス〓成均館(ソンギュングァン)大学医学部、三星(サムスン)ソウル病院・睡眠障害クリニックの洪承奉(ホン・スンボン)教授、高麗(コリョ)大学医学部安山(アンサン)病院・睡眠呼吸障害センターのシン・チョル教授、ソウル市立恩平(ウンピョン)病院・睡眠クリニックの金ソクジュ課長



corekim@donga.com