Go to contents

[社説]政権と検察、意見の隔たりは浮き彫りになったが

[社説]政権と検察、意見の隔たりは浮き彫りになったが

Posted March. 09, 2003 22:30,   

한국어

年功序列にとらわれない検察庁幹部の人事案に、検察側が猛反発している問題で、盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領は9日、約40人の現場の検事との公開討論会を行った。これは韓国でも初めての試みであると同時に、世界的にも前代未聞の試みであって、これまでの韓国の政治権力と検察との奇形的関係を如実に物語っている。その根底には根強い相互不信と不満があるという点から、政権と検察間の葛藤の深刻さを思わせるものだった。

盧大統領も検事も双方ともが譲歩をせず、激しい討論を繰り広げたのはそれなりに意義がある。検察の政治的中立という同じ目標を持っていながらも、その実現方法や手続きについては、相当な差異があるということも確認された。これは根本的に現在の検察に対する認識の差や、検察が国民の信頼を失った原因に対する見解の差に起因するということも分かった。

しかし、相手の矛盾や不当性の攻撃に集中して建設的な代案が示されなかったのは、今回の討論会の限界だった。検察改革には同感するが、それをどうするのかについては具体的な合意を出すことができなかったのが、討論会の意義を半減させる。

時には感情対立と思わせるほど始終討論会には緊張感が漂ったが、争点は簡単だ。検察の自律性と独立性を保証するためには、検察人事の公正性と透明性を制度面で保証しなければならないということで、問題は果してどのように実現するかだ。

検事たちは、人事が多少遅れることがあっても、検察人事委員会を審議機構化して客観的な議論を行わないといけないと主張した一方、盧大統領は人事対象の検察幹部で構成されている現在の人事委員会に対する不信を表明し、「先に人事改革を行い、その後制度改革を行う」という方針を明らかにした。

その時期に対する異見はあっても、検察人事制度化の必要性についてはどちらも認めているという点に、われわれは注目する。ここから始まり、一つ一つ接点を探すための努力が求められるからだ。今回の討論会は盧大統領から提案しただけに、盧大統領は今後検事の忠誠心を理解し尊重する姿勢を持って、検察改革を進めるべきだ。