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[オピニオン]サファイアー氏へ

Posted March. 12, 2003 22:33,   

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一昨日「ニューヨーク・タイムズ」に掲載されたウィリアム・サファイアー氏のコラムを読みました。まず、74歳という高齢にもかかわらず、3、4日に1度コラムを発表するあなたの記者魂に敬意を表します。73年に「ニューヨーク・タイムズ」に合流して以来、休む暇もなくすぐれた政治論評を発表してきた活動ぶりは、全世界の報道人の鑑となるでしょう。しかし、東アジアの小さな国、韓国の言論界の後輩として私は、韓半島問題を見るサファイアー氏の見方に共感しがたいくだりがあることを言っておきたいと思います。

◆今回のコラムであなたが、韓国を米国の「同盟」ではなく「中立国」と描写したことが、何より心に引っかかるのです。この文であなたは、「米国の戦略的利益は、『強力な』韓国に自国防衛の責任を負わせること」と述べて、昨年末に主張した在韓米軍撤退論を再び取り上げました。「在韓米軍を非難して、大衆の人気を得た韓国の指導者たちが、急に親米デモを応援して米軍駐留を望んでいるが、すでに時遅しだ」という文句からは米国の代表的な保守論客が、最近の韓米関係に対していかに快く思っていないかが、十分に読み取れます。しかしこのような見方は、コインの一面だけを見た主張ではないかという疑問が残ります。

◆韓米両国は、文字通り「血盟」の関係です。韓国戦争当時米国は、死者5万4246人を含む約52万8000人にものぼる若者がその血をささげ、韓国の自由を守ってくれました。その後韓国は、高度の経済成長と民主化を通じて、米国の犠牲が決して無駄ではなかったことを立証しました。この点一つだけでも、今年50周年を迎える韓米同盟は、両国がより助け合う対象であることがはっきりしています。そのようなところに、サファイアー氏が韓国を「中立国」としたことは残念なことです。そのように言いたい気持ちは理解できますが、今回のコラムが両国の世論を誤って導く恐れがあるために、心配は大きくなるのです。

◆あなたは78年にも、在韓米軍の撤退を主張したことがありますね。韓国企業家のロビー事件、すなわち「コリアゲート」の調査に、韓国側の協力を引き出すためだからです。あの時、私の先輩の報道人が、その主張に反駁したコラムを「東亜日報」に書いたことがあります。その当時と今を比べると、私はあなたにこのようなお願いをしたいのです。国際的に影響力がある報道人として、もう少し綿密に韓国の世論を見てもらいたい。今韓国内に、果して米国との中立的関係を求める者がどれほどいるかということです。「同盟」であることを望む多くの韓国人を失望させないでほしいのです。

宋文弘(ソン・ムンホン)論説委員 songmh@donga.com