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大揺れの為替レート、試される企業のリスク管理能力

大揺れの為替レート、試される企業のリスク管理能力

Posted March. 19, 2003 22:02,   

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今年に入ってから、北朝鮮の核問題とイラク戦争危機など対外要因のため、ウォンの対ドルレートが、1日に10ウォン以上も騰落を繰り返しながら、長期的には上昇の傾向を見せている。

為替レートが大幅に揺れ動きつづけると、産業生産、物価、国際収支などにも支障がもたらされる。したがって、為替を安定させるか、または為替リスクを減らさなければならないという指摘が出ている。

▲膨らむ為替変動幅の懸念〓中央銀行の韓国銀行(韓銀)が19日に発表したところによると、今月に入ってから17日まで、ウォンの対ドルレートの前日対比変動幅と1日の変動幅は、それぞれ平均7.5ウォンと11ウォンで、先月の5ウォンと6.1ウォンに比べて拡大された。

前日の対比変動幅(今日の終値−昨日の終値)は去年の第4四半期中には4.4ウォンだったが、これが1月には2.5ウォンに下がり、2月からは再び急増している。1日中の変動幅(1日中の最高値−最安値)も1月4.7ウォンから急増する趨勢だ。

このような状況の下で、ウォンの対ドルレートは、昨年は年平均1ドル=1180ウォン台だったが、3月に入ってから1ドル=1250ウォン台へと、70ウォンも上がった。

ウォンの対ドルレートの不安な上昇は、北朝鮮の核問題によるリスクと、SKグローバル会計不正事件のため市場の不安心理が加重されると同時に、外国人投資者たちがウォンを売り、ドルを買い入れていることによる。

2月から最近までの外国人の証券投資資金も、純流出の規模が10億1000万ドルにも及んだ。外国人証券投資資金は1月中、2億8000万ドルの純流入から、2月中は7億4000万ドル純流出、3月1日〜13日までは2億7000万ドルの純流出を見せている。

▲為替リスク管理に積極的に取り組むべき〓金融監督院が昨年に調査した結果によると、大企業の86.8%、中小企業の67.8%が為替リスクを管理している。

しかし、先物為替など外為リスク分散(ヘッジ)取り引きは46%に過ぎず、輸出入代金と外貨資金の決済時期を人為的に延ばしたり、繰り上げたりする単純な方法が54%を占めていた。為替リスク専担人員は大企業が平均1.7人で、中小企業は平均0.8人に過ぎなかった。

これによって01年度の韓国企業の外為リスク損失は2兆4230億ウォンで、今年も引き続き為替の変動が激しければ為替リスク損失はより増大する、と韓銀は分析している。

韓銀は、外為取り引きの規模の大きい企業は外為リスクを管理する専担組職を設けなければならず、また中小企業は、取引銀行または専門外為リスク・コンサルティング業社を積極に活用しなければならないと強調した。

韓銀など外為当局も、為替が一時的な需給不均衡を見せる時は、積極的に介入しなければならないと指摘している。



林奎振 mhjh22@donga.com