朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)は22日、イラク戦争が始まるやいなや韓国が警戒措置を強化したと主張し、26日から平壌(ピョンヤン)で開かれる予定だった南北経済協力制度実務協議会の2回目の会議と、海運協力のための3回目の接触を一方的に延期した。
南北経済協力推進委員会(経推委)の 朴チャンリョン北朝鮮側委員長は談話を発表し、「イラク戦争を口実に『デフコン(非常警戒態勢レベル)2』という超警戒態勢を布いた南朝鮮政府の行為は、対話相手に対する信義のない無礼な行為であり、双方の接触と対話に人為的な障害をつくる無分別な行為だ」と非難した。
さらに朴委員長は、「(このため)南北経済協力制度分科の第2回会議と、海運協力の第3回の接触をやむを得ず延期しなければならない。これに対する責任は、全面的に南側が負わなければならない」と述べたと、朝鮮中央放送と平壌放送が報じた。
北朝鮮の労働新聞は論評で、「南朝鮮政府が、本当に国の平和と民族の安全を望むなら、6・15共同宣言の基本精神どおり、外国勢力ではなく我々民族の協力に乗り出さなければならない。米国との北朝鮮侵略戦争演習を直ちに中止し、我々を刺激する非常警戒措置を速やかに撤回すべきだ」と主張した。
韓国政府は、前日、統一部を通じて「デフコン2」の措置を取った事実がないと説明したにもかかわらず北朝鮮が会談を延期したことに対し、金光琳(キム・グァンリム)経推委韓国側委員長名義で電話通知文を送って遺憾を表明し、速やかに会談に応じるように求めた。
成東基 esprit@donga.com