SKグローバルに続いて、韓国屈指の総合商社とされる現代総合商社も資本金が底をついている(資本金取り崩し)ことが明らかになり、債権団は負債を資本金に転換することになりそうだ。
現代総合商社は、当初の仮決算で昨年71億ウォンの黒字を出したと公示したが、監査を受ける過程で経営不振が見つかり898億ウォンの赤字に転じた。最近は、海外現地法人への支払保証額575億ウォンを損失処理したことが追加されたため、赤字の規模が1544億ウォンに膨らんだ経緯がある。
また、同社の金融機関への負債総額が8800億ウォンに及んでいるにもかかわらず、財務諸表上の負債総額が7800億ウォンとなっていることから、疑惑が持たれている。
メイン債権銀行のウリ銀行は「現代総合商社の金融機関への負債総額は、プライマリーCBO(債権担保付き証券)1100億ウォンを含め計8800億ウォンにのぼるものと集計された」としている。債権団は、ウリ、外換(ウェファン)、産業、朝興(チョフン)、輸出入銀行、農協、信用保証基金など、7の金融機関で構成されている。
ところが、ヨンファ会計法人がまとめた02年度の監査報告書には、買入債務4481億ウォンをはじめ負債総額が7801億ウォンと記されている。現代総合商社は、金融機関への負債を隠したとする疑惑を否定した。
債権団は、金融機関における債務8800億ウォンの満期を全額6月末まで延長する一方、貿易金融にかかわる限度性クレジットは現状を維持することにした。
それまでには、現代総合商社の再生の可否を判断するための実地調査機関としてサムジョン会計法人を選び、5月中旬をメドに結果を出してもらうことにした。
会計法人は、引き続き企業価値と清算価値の評価を行う計画だが、企業価値が清算価値より高いという評価が出れば、債権団は出資転換も視野に入れた債務調整を通じて、会社の再建に取り組むことになる。もしも反対の結果が出れば、法定管理(会社更生法にあたる)または清算の手続を踏むことになる。
債権団の関係者は「今の状況から見て、会社の清算に取り掛かることは難しいため、SKグローバルと同様、企業構造調整促進法(旧ワークアウト)を適用し、銀行の共同管理下に置かれる可能性が高い」と説明した。
◆プライマリーCBO(collateralized Bond Obligation)〓証券会社が買収した企業の社債を担保に、流動化専門会社が発行する証券。これを通じて、主に信用格付けの低い企業が共同で資金を調達している。
鄭美京 金斗英 mickey@donga.com nirvana1@donga.com