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イラク戦に米の通商報復に…、5重苦に喘ぐ韓国企業

イラク戦に米の通商報復に…、5重苦に喘ぐ韓国企業

Posted April. 02, 2003 22:17,   

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企業が(1)イラク戦争(2)内需の低迷(3)原因不明の急性肺炎(重症急性呼吸器症候群、SARS)の広まり(4)米国の通商報復(5)金融不安の5大悪材に苦しんでいる。

電子、自動車、造船、鉄鋼など主要業種の企業は、2日、米政府がハイニックス半導体に対して57%という高率の相殺関税を暫定的に決めたことに対して驚愕の色を示し、その背景と波紋に神経を尖らせている。業界では、米政府が世界のDラム市場を巡って激しく競争しているマイクロンテクノロージなどの自国企業を保護するために今回の措置をとったものとみて、米国の通商報復が他の業種にまで広がるのではないか憂慮した。

自動車業界は、全体の輸出量の50%以上が北米地域に集中しているため、米国が韓国製の自動車に対しても圧力を加えるのではないか懸念している。自動車工業協会の金小林(キム・ソリム)取締役は「今回の相殺関税の賦課判定は、慣行や常識だけでは理解しがたい。経済問題のほかに、最近、反米感情の拡大など、政治・社会的な問題が絡んでいるかどうかを綿密に分析している」と話している。

アジア地域に急速に広まっているSARSは、その期間や波及効果がわからず、関連企業は不安を増している。三星(サムスン)電子は昨年、全輸出額の25%である50億ドルを中国・香港などの中華圏が占めていたが、最近SARSがはやり販売が急速に落ち込んでいる。三星電子の関係者は「デパートやショッピングセンターへの客足が途絶えているなど、消費がかなり冷え込んでいる。イラク戦争にSARSまで重なり、その影響を測定することさえ難しい」と話している。

航空業界は、SARSがはやってから、東南アジアと中国などの路線の搭乗率が例年より10%以上落ち、団体旅行客が相次いで予約を取り消しているため、大きな被害を受けている。旅行業界は、戦争とSARSのため、最近、純予約者の数が例年より3分の2くらい減少したものとみている。

先月、SKグローバルの粉飾会計事態以降、一時的なパニック状態に陥っていた金融市場は、依然として不安定な状況が続いているため、企業が資金繰りに苦しんでいる。全国経済人連合会の李承哲(イ・スンチョル)調査本部長は「企業は先行きが不安定なことから、先を競って現金の確保に必死である。そのため、企業の資金事情と金融の体感指数は、ここ2年来、一番悪い」と話した。

三星経済研究所のファン・インソン首席研究員は「イラク戦争の長期化、北朝鮮の核問題、カード負債の不安などにより、企業と消費者のマインドがさらに萎縮するものとみられており、このような心理的な不安が景気の後退を加速化する悪循環につながりかねないことが懸念される」と語った。



申然鐏 ysshin@donga.com