香港とマレーシアなどで5日、重症急性呼吸器症候群(SARS)によって4人がさらに死亡した。6日現在、世界30ヵ国余りでSARSよる死者は90人以上に増え、感染者は2600人を超えた。
香港の保健当局は5日、男性3人が新たに死亡したことからSARSによる死亡者数は20人に増え、入院患者は39人が増え800人に達したと発表した。
マレーシア保健当局も、先月に中国とシンガポールを旅行した64歳の男性が死亡し、初の死亡者が出たと確認した。
このようにSARSが拡散していることから、上海市政府関係者はブッシュ元米大統領が米中環境フォーラムに出席するために計画した中国・上海訪問を取り消したと発表した。
同関係者はしかし、ブッシュ元大統領の訪問取り消しが、「SARS」の病源体の発源地と知られた中国、香港などに対する世界保健機関(WHO)の旅行自粛勧告のためかどうかに対しては確認を拒否した。
中国衛生省の中国疾病予防対策センターは6日、SARSが過去にも毎年出現した疾病だと発表した。
このセンターの李立明(リー・リーミン)所長は、「今まで発生したSARSは全部で17類型があるが、今回のSARSは原因不明の新しいものだ」と述べた。
一方、アジアで唯一SARS患者が発生してない「清浄地域」である韓国の保健当局は、いつ患者が発生するか知れない状態なので、焦りを隠せないまま、防疫対策を強化している。
韓国保健院(保健院)は、「仁川(インチョン)国際空港にはその間、医師ライセンスを持った検疫公務員が24時間勤めたが、勤務を交代でするように5日、検疫要員を増員した。また、保健院の職員たちを交代に派遣し、SARS関連症状患者を直接検査し、後続措置を取るようにしている」と発表した。
保健院はまた、今までSARSの「疑い例」18人を診断したが、その結果、SARSではなく、インフルエンザや扁桃腺炎などであることが判明したと付け加えた。
金正眼 異鎭 credo@donga.com leej@donga.com