東京新聞が9日報じたところによると、今年1月、中国山東省煙台港から漁船で中国を離れようとしたが、公安当局に逮捕された北朝鮮脱出者のなかの30人が、北朝鮮に強制送還された。
また、同紙によると、北朝鮮から脱出した北朝鮮住民たちを支援してきた韓国の非政府組織(NGO)関係者ら3人は、違法な越境を支援したとの理由で、中国検察によって起訴されたという。
北朝鮮脱出者たちは今年1月18日、漁船2隻を準備しそれぞれ韓国と日本に密航するため乗船しようとしたが、中国公安に捕まり、うち30人は1月25〜30日、北朝鮮側に渡されたということ。
こうした事実は、強制送還を逃れたある北朝鮮脱出者が最近事件の経緯を書いた手紙を日本のNGOあてに送り分かった。
北朝鮮に強制送還された北朝鮮脱出者のなかには、在日朝鮮人出身の女性(44)と娘も含まれているものとされる。韓国と日本のNGOは、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)などを通じ、中国政府に抗議する計画だ。
ドゥリハナ宣教会の千鏻元(チョン・ギウォン)伝導師は「強制送還された人々のリストは把握されていないが、強制送還の話は聞いている」と語った。
千伝導師は「マスコミに報道された人々の場合、北朝鮮に強制送還されれば死ぬというのを知っていながらも、これらを北朝鮮に送還したのは非常に誤った判断」とし、「中国は国内法に基づいて処理するとしているが、国際法を違反している」と非難の意を示した。
「北朝鮮拉致被害者と脱北者の人権連帯」の都希侖(ド・ヒユン)事務総長も「今年1月18日、一緒に海上を通じて脱出しようとしたが失敗し中国内に潜伏した人々から電話を受けたことがあり、捕まった人々が強制送還されるだろうとの話は聞いていた」と話した。
朴元在 成東基 parkwj@donga.com esprit@donga.com