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映画「ボリウルの夏」 お坊と神父がサッカーで意気投合

映画「ボリウルの夏」 お坊と神父がサッカーで意気投合

Posted April. 21, 2003 22:39,   

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映画「ボリウルの夏」は素朴な「田舍食膳」のような映画だ。淡泊な味が一品である田舍食膳のように無難なストーリーと構成で、元気な笑いと感動を与える。田舍の風景から感じられる暖かい情緒が観客にそのまま伝えられる。

貧しい田舍村のボリウルの小さな聖堂。司祭敍品を受けたばかりの金神父(車仁杓)が赴任する。意欲にあふれる金神父は厳しい院長修道女(張美姫)と過ごすのがたやすいことではない。同日、小学生のヒョンウ(クァク・ジョンウク)も6年前に出家した父親のウナムお坊さん(朴榮奎)と夏休みを過ごすためにこちらへ来る。

ある日、ドンスクが中心となった村の子どもたちは、市内の子どもたちとハンバーガーを賭けたサッカー試合で負け、ウナムお坊さんにサッカー監督になってくれるように頼む。彼らの初の試合相手は聖堂で運営する孤児院の子供たち。「寺チーム」は「聖堂チーム」に勝って、聖堂の子どもたちは雪辱戦のために、金神父にサッカー監督を頼む。寺チームと聖堂チームの試合は引き分けで終わり、彼らは意気投合して市内のサッカーチームに挑戦する。

この映画には劇的な反転や刺激的な場面がない。最近、韓国映画の性的描写や暴力に慣れた観客たちには、多少つまらない映画に映るかも知れない。「善良な」映画の典型だと言えるほど「ハッピーエンド」の期待を裏切らない。

それにもかかわらず、観客の目を引くのは純朴な人々が吹き出す元気なエネルギーだ。子どもたちが終始一貫してスクリーンを歩き回ってボールを蹴る姿と、夜には一家に集まってテレビを見る田舍の情景は都会人たちの情(温もり)に対する渇きを満たしてくれる。

「ミダリパパ」の朴榮奎のずうずうしい演技は、映画をリードしていく中心になる。一方「ドクターK」、「アイアンファーム」など出演作ごとに興行が不振だった車仁杓は、この映画でもあまり印象的な演技を披露することができなかった。ユン・ムンシク、崔周峰(チェ・ジュボン)などそうそうたる助演たちの演技は、映画のおもしろさを増す。

「途方もない日の午後」、「インシャラー」を制作した李鏜鎔(イ・ミンヨン)監督の作品。封切りは25日。



金秀卿 skkim@donga.com