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[書評]天才科学者たちの競争と成否

Posted April. 25, 2003 22:17,   

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「第1巻・エジソンは電気を盗んだ」「第2巻・科学者ビル・ゲイツ、お金持ちになる」

マイケル・ホワイト著/李サンウォン訳/第1巻298ページ、第2巻330ページ/各巻9500ウォン/サイエンス・ブックス

「産業と商業では人のモノを盗むというのが相場だ。私自身も多くのモノを盗みながら生きてきた。しかし、私は『どんな方法で盗めば良いか』その方法を知っている」

「発明王」トーマス・エジソン(1847〜1931)の告白だ。「天才は1パーセントの才能と99パーセントの努力によって創られる」という格言を残した人の言葉とは思えないほどだ。

実際エジソンは、事業の手腕が優れていたため、莫大な資本と科学技術が結びつき始めた19世紀末に成功することができた。しかし、彼の勝負や財への情熱はライバルへの残酷で非理性的な弾圧の形で現れた。

エジソンとクロアチア出身の科学者ニコラ・テスラ(1856〜1943)の間で繰り広げられた「電流戦争」がその一例だ。この戦いは、大衆に電気を供給する際、直流と交流のうちどの方式を取るかをめぐって行われたもので、1888年に始まった。エジソンはこの時、でっち上げの情報をマスコミに流したり、最初の電気椅子による死刑執行といった刺激的なイベントを開催し、テスラの交流方式を非難した。この最中にも、両側の研究開発が激しく競争しながら行われたのは言うまでもない・

この二人の競争過程が格好いいとは言えないが、著者は「電流戦争」が科学者たちの研究意欲に火をつけ、科学の革新的な発展を進めたと肯定的に評価している。この本に紹介された他の競争事例もそうであるというのが、著者の見方だ。

「微積分の発見者」をめぐって行われたニュートンとドイツの科学者ゴットフリート・ライプニッツとの攻防、第2次世界大戦当時、原爆を先に開発するための米国とドイツの対決、マイクロソフト(MS)のビル・ゲイツ会長とオラクルのラリー・エリソン会長とのソフトウェアー開発競争など8つの競争が時代に沿って興味深く展開される。

これまで、平面的に神格化されたきた人物たちの人間的な面を見られるのもこの本の特徴。ニュートンの不幸だった子供の頃と、成人期の偏執病の症状や、1995年末、MS社の株価が下落した時、ビル・ゲイツが不安を抑えきれず、一夜にチーズバーガーを8つも食べてしまったことなどである。原題「Acid Tongues and Tranquil Dreamers」。



kathycho@donga.com