「女優の愛と真実」「ワー、こんなにたくさん見せますよ」。インターネットの受信箱に入ってきた題目だ。内容は見なくても分かる。「正常に処理されました」となれば、どんな意味か知りたくなる。「この頃、どう過ごしていますか」と聞いてくれば、見ないわけには行かなくなる。開けて見れば、わいせつサイトだ。世界中の有害情報サイトを言語別に分類してみたら、韓国語サイトが英語に続き、2位という調査結果を実感させてくれる。よりによってきまり悪い分野で韓国語が銀メダルを獲得した理由が知りたい。
◆情報通信の専門家たちは韓国の眩しいインターネット網を第一の要因にあげている。超高速インターネットの普及率が世界トップ、人口対比広帯域インターネットユーザー数も1位だ。都市、その中でもマンションに住む人々が多いことから、超高速インターネットの普及が急速に進められたという分析だ。よく整った道路に唯一「赤い車」が急ピッチに拡大していることに対して、英ガーディアン紙は「お金になるから」と単純明快に説明する。ネット上で最大の成功ビジネスはポルノサイトというのが電子商取り引きアナリストのデリオ・ベティー氏の話だ。歴史的にテクノロジーが進展する度に、その空間を一番早く占めるソフトウェアがわいせつ物だった。ウェブデザインの各社も学習レベルで、わいせつサイトを定期的に点検を行う。先端技術を一番先に取り入れて多彩に活用する所だからだ。その良い手腕をもっと生産的な所に使わないのが残念だ。
◆それでも疑問が残る。一時は東南アジアで「セックスアニマル」と呼ばれた日本人だが、日本語版のわいせつサイトは韓国の4分の1程度だ。韓国人のセックス能力や関心がそれほど高いという意味だろう。これに対する明確な統計は見つけにくいが、世界でバイアグラ販売国の中で韓国が主要マーケットに属しているのは事実だ。物理的かつ時間的、文化的空間に「レッドゾーン」を別途に設けて性を認める国とは違い、姦通罪が存在する韓国では一応禁止して、密かに楽しめるようにする二重の性意識がわいせつサイトを煽っているのではないか。
◆人々の関心がわいせつサイトに集まる理由は接近性(Accessibility)、匿名性(Anonymity)、支払い可能性(Affordability)の3Aだ。世界2億人余りのオンライン人口のうち、20〜30%はわいせつサイトにアクセスする。我が国でも成人10人のうち、半分がわいせつサイトに接続した経験があり、その1人は職場で楽しむという調査結果がある。わいせつサイトの中毒が社会問題になっているが、彼らの問題は「わいせつ」に陥ることではなく、何かに「中毒」になるということにある。幸いに情報通信部が外国サーバーによる「黒髪外国人わいせつサイト」を遮断するというのはありがたい。テクノロジーとお金の超高速疾走を人間が防ぐことができるかは分からないが。
金順徳(キム・スンドク)論説委員 yuri@donga.com