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[社説]全斗煥氏、またも国民を欺いた

Posted April. 29, 2003 22:09,   

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全斗煥(チョン・ドゥファン)元大統領が、収賄罪の追徴金を還収するための財産明示審理裁判で、29万1000ウォンが振り込まれている預金通帳を提出し、「側近と子どもの支援で暮らしている」と主張したのは、神聖な法廷を欺き、国民を愚弄したものである。

お金の使い道が荒いことで有名な全氏が、法廷に提出した財産の内訳は生活保護対象者の水準だ。その一方で、側近を率いて地方または海外旅行をし、ゴルフ場回りをしているから、彼はまだ正直さを回復していない模様だ。相当な財力の下支えなしには、これほどの豪華な生活を維持するのが難しい現実から考えると、彼はまたも国民を欺いていると言わざるを得ない。

「助けてくれている知り合いから追徴金をもらっていないか」という判事の質問に対して、全氏は「彼らもやっと生活しているぐらい」と答えた。はたして、彼と彼の側近たちが、執権当時、清廉な公職生活を遂行してお金を貯めなかったため、今苦しい生活をしているのだろうか。在任中、財閥から天文学的な額の賄賂を受け取って、側近らにも豊富に配っていた事実が、捜査と裁判を通じて全て明るみになっているのに、はたしてそのお金は今どこにあるというのか。

全氏がこのように恥ずかしささえ感じられなくなったのは、彼が反省の機会を十分持たなかったためである。百潭寺(ベクタンサ)に滞在して、一時、収監生活をしたことで、彼が犯した人権蹂躙、不正腐敗、憲法破壊について罪滅ぼしをしたと思っていれば、それは大きな勘違いである。彼から厳しい弾圧を受けた人々は政権を握ると、東西統合を打ち出して彼を政治的に利用しようともした。彼の執権に反対して命を失ったり、行方不明になった大勢の人々は今日、彼の振る舞いに地下でさえ憤りを感じるだろう。

全氏は、軍事反乱と収賄罪で有罪が確定したため、法律にのっとって前職大統領の礼遇を受けられなくなっている。財産と他人名義で隠している名義信託の疑いを徹底的に解明して、在任中不正な方法で集めたお金を国庫に還収しなければならない。

恥ずかしさを知らない大統領を持った韓国国民みんなが、恥ずかしいだけだ。