4月の貿易収支が4ヵ月ぶりに黒字に転じた。しかし、SARS(重症急性呼吸器症候群)の影響で中国に対する輸出増加率は鈍化しはじめている。
産業資源部(産資部)が1日に暫定集計した4月の輸出入実績(通関ベース)によると、輸出は158億6200万ドル、輸入は148億5200万ドルで10億1000万ドルの黒字となった。
輸出は昨年同月より20.3%増加し、3月に続いて月別基準最高額だ。
これによって、今年1〜4月の累計は輸出590億700万ドル、輸入590億8900万ドルとなり、貿易収支の赤字規模も8200万ドルに減少した。
イラク戦争とSARSの影響にも関わらず、輸出増加率は高い水準を続けており、貿易収支も黒字を維持しているが、対中輸出にはSARSの影響が出始めた。
4月の対中輸出増加率は39.2%で比較的高いが、1月55.7%、2月81.0%、3月50.1%に比べると相当減少した。特に、中国に対する携帯電話の輸出は、中国企業の独自生産が増えるにつれ、01年6月以来初めて減少に転じ、9.4%減となった。品目別にみると、自動車が昨年同月より39.8%増え16億9000万ドルで月別基準最大値を記録し、無線通信機器も44.9%増えた。
一方、半導体は0.8%減となり2カ月連続減少し、コンピューターも1月(−0.3%)に続き今年に入って2回目の減少を見せた。
産資部の李承勲(イ・スンフン)貿易政策審議官は、「5月以降の輸出はSARSと労使紛糾の推移が最も重要な影響要因になるとみられる。貿易収支の黒字が続くかどうかははっきりしていない」と述べた。
具滋龍 bonhong@donga.com