ノーベル経済学賞の候補に注目されている有名な碩学が、半月間の講義に5万ドル(約6000万ウォン)の契約で、韓国内での講義とセミナーに出講した。
話題の主人公は、米ハーバード大学経済学科のロバート・バロー(Rovert Barro、58)教授。同教授は6日午後4時、ソウル大経済学科大学院課程の「経済成長の理論と実証分析」という科目を皮切りに講義を始めた。この日の講義には、大学院生のほかにも教授と学部生らまで大勢参加し、大きな関心を示した。
ソウル大経済学科側は、あらかじめ調べて知った受講生数30人の3倍を上回る約100人が押し寄せ、これらを受け入れる講義室を確保するため一苦労だった。
バロー教授は21日までに計9回にわたる講義を行い、経済学部教授と週1回のセミナー、公開講座1回などを行う条件で5万ドルを受ける。講義料だけで換算してみれば、1回当たり(1時間30分)約700万ウォンを稼ぐわけだ。
この日の講義は、すべて英語で行われた。ブルーのスーツ姿で講義したバロー教授は、2000年現在、世界各国の国内総生産(GDP)が100倍以上の差を見せるケースもあるとのグラフを見せながら講演を始めた。
講義に参加したカン・サンユン氏(27、ソウル大経済学科大学院1年)は「本などでしか接することができなかったバロー教授の講義を直接聞く幸運を得て嬉しい」と話し「冗談を交じりながら軽やかに進めていく講義が印象的だった」と話した。経済学部の李之舜(イ・ジスン、54、学部長)教授は「5万ドルは航空券の経費などが含まれた金額」とし、「北朝鮮の核問題など韓半島の南北問題が韓国の経済成長に及ぼす影響について大きな関心を示すバロー教授から、学生たちが『優れた見識』の伝授を受けることを期待している」と話した。
1970年にハーバード大で博士号を取得し、シカゴ大を経た後、ハーバード大に在職中の同教授は、国家の経済成長に独裁体制や市場開放の程度、分配問題など政治社会的な諸要因がおよぼした影響について実証的な研究を行い学界に注目されてきた。
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