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[オピニオン]自民党と自民連

Posted June. 09, 2003 22:03,   

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「日本が自国の利益と自衛のために力を育てようと国論を集めることに対して、周辺国が非難することは愚かなことだ」。4日前に日本の国会で成立した「有事法制」について、日本の自民党と韓国の自民連のうち、どちらがこのような声明を出したかと問うなら、おそらく十中八九は日本の自民党だと答えるだろう。しかし正解は韓国の自民連である。日本が外からの武力攻撃を受けた場合を想定しているとはいうものの、日本国内でさえ事実上の戦争動員法だと非難を浴びている法律を、韓国の政党が代弁しているのだから、容易には当てることは難しいかもしれない。

◆そのためか、自民連の金鍾泌(キム・ジョンピル)総裁が、直接出てきて正解となる理由を説明した。「有事法制は、北朝鮮が核問題で苦しめ、怪しい船を送って苦しめたために、最小限の主権論理で有機的に対応するための法」というのである。説明が当たっているかどうかを問う前に一つ明らかなことは、それが日本の右翼の主張と少しの誤差もなく一致するという点である。そう考えると、金総裁は日本の右翼の代弁者を自任したわけだ。金総裁らしいと言えるかもしれない。62年の韓日国交正常化の「金・大平メモ」交換以降、韓日交流の一線で活動してきた金総裁としては、一貫性をもって所信を発言をしたということである。

◆金総裁は、その評価をめぐる論議はどうであれ、韓国の代表的「知日派政治家」として日本の右翼勢力と40年の親交を維持してきた。今回、盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領の日本訪問を「国賓訪問」に格上げさせたことにも一定の役割を果たしたというから、彼の功績は認めるに値する。

しかし金総裁は、一方だけを見たにすぎない。日本はこれまで過去の誤った歴史を清算しなかった。ドイツ政府は自らの手で多くのナチス戦犯を裁いたが、日本はむしろ85年以降、首相が相次いで戦犯のまつられた「靖国神社」を参拝し、歴史教科書を歪曲するなど、右傾化の道を歩んできた。

◆歴史は単純な過去ではない。今日の根であると同時に明日につながる幹なのだ。誤った歴史は清算しなければならない理由がそこにある。日本の有事法制に周辺諸国が憂慮を示すことは、過去日本の帝国主義の亡霊を思い浮かべるからである。しかし、それに対して「愚か」だとか「最小限の主権論理」と言って肩をもっては、それもまた歴史に対する盲目ではないだろうか。自民連は自民党ではないのであって、本当に恥ずかしい歴史認識だと言わざるを得ない。知日と親日は別ものなのである。

全津雨(チョン・ジンウ)論説委員 youngji@donga.com