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ネットのオークションが大繁盛、洋服が5秒に1着の売行き

ネットのオークションが大繁盛、洋服が5秒に1着の売行き

Posted June. 10, 2003 22:10,   

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産業社会における販売者(Seller)と購買者(Consumer)の役割ははっきりと分かれていた。90年代の半ば、情報社会にさしかかるにつれて、この境界は崩れはじめた。インターネットのおかげで、消費者に品物を提供する手続きが大幅に簡素化され、誰でも必要に応じて品物を売りに出すことができるようになった。

もっぱら購買する側にいた消費者が、サイバーバザール(eマーケットプレイス)に集まり、互いに品物を売り買いする「セルシューマー(Seller+Consumer)」への変身を遂げはじめた。生産者→消費者の一方に流れていた情報が両方向に変り、消費者の役割は企業が製品を製作する段階から知識を提供する「プロシューマー(Producer+Consumer)」に変わってきた。

セルシューマーのおかげで、サイバーバザール専門企業が脚光を浴び始めた。そして03年「勝者が全てを獲得する(Winner takes it all)」という厳しい原則にしたがって、韓国のセルシューマーたちは、このほど特定のサイバーバザールに集まりはじめた。「オークション」(代表:イ・ジェヒョン、www.auction.com)がその主役。

▲こんな取り引きもできます〓オークションは、今年の第1四半期中、取引金額1500億ウォン、127億ウォンの売上高に61億ウォンの純利益を計上して、黒字に転じた。売り手が競りに出した品物を消費者が購入する形をとっているオークションバザールでは、いま、25秒ごとに化粧品が1個、5秒ごとに洋服が1着、50秒ごとにCDが1セット、1時間にデジカメ9台とテレビが5台、1日に2.4トンのキムチが売れている。

新製品のみ販売するショッピングモールと違って、ここでは新製品のみならず市販される前の段階の試製品、在庫品、中古品など、製品が生まれてから廃棄されるまでの製品寿命周期(Product Life—Cycle)の全段階にわたって、品物が取り引きされている。

子どもが大きくなったので、幼児用の自転車が必要なくなった。デジタルカメラに買い替えたので、旧式のカメラが要らなくなった。

従来、このような中古品を売るのは容易ではなかった。必ずどこかに需要があるものの、その需要者を探すためにかかる「取り引き費用」があまりにも大きかったからである。ところが、オークションは、売り手と買い手の出会いを容易にすることで、かつて不可能だった取引きを可能にした。

三星(サムスン)電子は、このほど、オークションの大株主となっている米国のeベイ(www.ebay.com)に、映画マトリックスの小道具として提供していた携帯電話を競りに出した。500台限定生産の同製品は2325ドルで落札された。

このように、オークションには、市販前の製品もよく見かけられる。製品価格を決める前に、オークションを通じて市場価値を予想するのである。

「あの人は信頼できない」〓1日の間に67万人が11万件の取り引きに参加するオークションで、セルシューマーたちが初めから自然に取り引きできたわけではない。1998年4月、サービスを開始した当初、オークションには、コスダック(店頭株取引市場)登録前の株式を場外で買い集めて、登録後の相場差益を狙う人たちでにぎわっていた。ところが、株式を受け取る前に金を渡したり金を受け取る前に株式を手渡したりする人は少なかった。

「ひとまず金を預かってもらい、株式を引き渡した事実を確認した後で、売り手に渡してほしい」という要求が増えた。

オークションが、買い手に代わって購買資金を保管した後に支払う、エスクロー制度を導入したことで、今やオークションはバザールの提供だけでなく、信用保証の役割まで担うことになった。

▲収益第一主義〓オークションは、00年6月コスダックに登録して以来、01年2月米国のeベイに買収されてからは「収益を上げる事業しか残さない」という原則に従って、個人対個人(C2C)取り引き部門を残し、あとは全て撤退した。

米国・ハーバード大学のMBAを取得したイ社長が、昨年7月、トゥルーネットの社長を経てオークションに移ったのを機に、本格的な「データ経営」を始めた。データ分析チームを新たに設けて、新規の会員が入札に参加するまでの時間、買い物のサイクル、購買金額、特定の時期に加入した会員たちの行動パターン、行動パターンを誘発させたマーケティング技法とサイト構成など、およそ200項目の分析結果をもとに、サービス改善を行った。

▲27カ国のネットワーク〓eベイが大株主となったことで、オークションは世界27カ国のeベイ支社が提供する先端マーケティング技法を無償で獲得したほか、独自開発した最新の経営技法を外国に提供している。広告をクリックすると当該品物の買い物コーナーに直接移動するアイデアはドイツのeベイが提供したほか、オークションのパク・チュマン常務が各種経営関連データを一目瞭然の形でまとめたチャートは米国本社によって「チュマンズチャート」と命名され、27カ国にある子会社の標準様式として採択された。

イ社長は「先端の経営技法で会社と市場を育成すると同時に、世界27カ国にあるeベイの系列会社同士の競争でもトップに立つのが目標」だと語った。オークションは現在、売上規模において、ドイツeベイに次いで、英国と2、3位を争っている。



羅成鎏 cpu@donga.com