被安打率はナショナルリーグ33位(.269)、しかし防御率は超級投手と肩を並べる2点台(2.88、6位タイ)。
「韓国版グレッグ・マダックス」と呼ばれる徐在応(ソ・ジェウン)の成功秘訣が、この相反する記録にある。
徐在応は、全盛期の朴賛浩(パク・チャンホ、テキサス・レンジャーズ)や「核潜水艦」金炳賢(キム・ビョンヒョン、ボストン・レッドソックス)のように、バッターを圧倒させる投手ではない。140km台の平凡な直球に、三振は少なく、安打を多く許す。シーズン初めには一時被安打率が3割を超えるという恥ずかしい記録も。
しかし、徐在応は毎回走者を出しながら、大量失点を許さない。連打を打たれないためだ。
光州一(クァンジュイル)高校時代、1年後輩の金炳賢と投手と3塁を交互に引き受けていた徐在応をスカウトし、国家代表チームのエースに育てあげた仁荷(インハ)大学のジュ・ソンノ監督は、テレビで試合を見守った後、徐在応突風の理由を4つを挙げた。
まず、チェンジアップ。徐在応は国内ではスライダーが主な武器だったが、サークルチェンジアップを含め、米国で2つのチェンジアップを身につけた。朴賛浩のチェンジアップが横に変わるとしたら、徐在応のチェンジアップはカーブのように垂直に落ちる。相手バッターとしては直球と球速が異なって、バッティングのタイミングを合わせにくいことはもちろん、バットに当てる打点も落ちる時の一瞬しかないため、なかなか打ちにくい。
第2は、コンピューター制球力。徐在応は今年81と3分の1の投球回数で、17の四球しか許さなかった。
第3は、攻撃的なピッチング。活逹で外向的な性格の徐選手は、5年間のマイナーリーグ生活と肩の手術、リハビリの試練を経験しながらも自信を失わなかった。また、バンコクアジア大会で金メダルを獲得して兵役免除を受け、心の余裕が生じた。「打てるなら打ってみろ」という攻撃的ピッチングは自分に対する信頼から出てきた。
第4は、ハンサムなルックス。米国へ行った後、体重が10kg以上増えた徐在応は、女性ファンのサイン攻勢に苦しむ「ナイスガイ」である。ファンが多いということは、球団としてもできるだけ徐選手を出場させようとするわけだ。
張桓壽 zangpabo@donga.com