イラク人に対する兵器回収の時限(14日)が終了した直後の15日夜明け(現地時刻)、イラク駐屯米軍は、サダム・フセインの残党に対する大規模な掃討作戦に突入したと、AP通信が同日報じた。
イラク戦終了後の最大規模となる今回の作戦によって、一部の地域では米軍の軍事施設が攻撃されるなど不安が続いている。
米第3歩兵師団2旅団は、「勇猛なさそり(Spartan Scorpion)」という作戦名の下で、フセイン残党の指導部の逮捕や不法武器の捜索などのために、バグダッド西部のパルザに対する封鎖作戦に取り組んだ。同日の作戦は、イラク人に対する武器回収の時限が終了してから3時間経って電撃的に再開されたもので、米軍1300人余りが投入された。
米軍は、フセイン残党勢力の待ち伏せなどの奇襲攻撃が続くと先週、「半島打撃(Peninsula Strike)」という作戦名の下で、バグダット西北部の「スニ三角州」地域で掃討作戦を繰り広げた。
この作戦によりバグダッド北部のバラドで27人、シリアと隣接したサル砂漠訓練場で82人など、計100人余りのフセインの残党を射殺する戦果を挙げた。
この最中にバグダッド西部のラマディに位置している米軍司令部の建物が、武装勢力の迫撃砲攻撃を受け炎に包まれたと、ロイター通信がアラブ系の衛星放送、アルジャージーラを引用して、15日報じた。
ブッシュ米大統領の終戦宣言にも関わらず、フセインの生死が確認できておらず、戦争の口実となった大量破壊兵器も見つかっていない中で、イラクでの米軍に対する攻撃が続くと、米マスコミは「まだ終わっていない戦争」だと、批判の声を高めている。
USAトゥデーは、戦争当時、計139人の米軍が死亡したのに対し、5月1日の終戦宣言後には44人が死亡したとし、米兵士とその家族は「戦争はいつ終わるのか」との不満と批判の声を上げていると伝えた。
一方、フセインの手紙も新たに見つかった。12日に作成されたもので、イラクに在住している外国人にイラクを離れろとの警告を盛り込んだ手紙がロンドンで発行されているアラビア語の新聞が報じたと、DPA通信が14日報じた。
朴惠胤 parkhyey@donga.com