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300本達成目前「李承鎏シンドローム」で沸く野球界

300本達成目前「李承鎏シンドローム」で沸く野球界

Posted June. 16, 2003 21:50,   

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99年、全国に広がった「李承鎏シンドローム」が4年ぶりに再現される兆しだ。

三星(サムスン)の李承鎏(イ・スンヨプ、27)は世界最年少の300本塁打を目前に控えており、57試合でシーズン30本塁打を放ち、試合当たり0.526本のペースで、70本塁打を目指している。99年に李選手が記録した54本塁打の新記録が崩れるのは時間の問題。

李承鎏の取り付かれたようなバッティングとともに、国内のプロ野球界も大きく揺れている。

■99年度の李承鎏の効果は、1週間で313億ウォン

99年、韓国のすべての新聞と放送に最も多く登場した名前は、李承鎏だった。李承鎏が本塁打を放ち、韓国の新記録達成に向かうと、人々は「今日も本塁打を放つだろうか」という話題で会話を始めるほどだった。それほど関心が高かった。

朴セリがUSオープンを含めて4勝をあげた98年、三星経済研究所が推定した朴選手の経済的効果は2100億ウォンだ。一方、李承鎏は、99年8月2日に大邱(テグ)球場で待望の43本塁打の新記録を達成してからわずか1週間で、313億ウォン(推定)におよぶ経済的付加価置を新たに生み出した。

李承鎏をモデルに三星投資信託証券が運用した「本塁打王ファンド」の預託高が6日間で220億ウォンに達しており、残りの93億ウォンはマスコミによる広告効果、連日チケットが売り切れる大邱球場の収益金、記念品の売上高などを合わせた金額だ。

それだけではない。当時、プロ野球は、96年から3年連続で低迷しつづけていた。98年ペナントレースの総観衆は263万9119人(試合当たり5236人)。しかし、李承鎏がブームを起こした99年には322万624人(試合当たり6100人)で、58万1505人が増えた。

当時、あるインターネット会社は、李承鎏がアジア新記録の56号本塁打を打てば、そのボールを取ったファンには1億ウォンを贈るというイベントを催した。後に、この会社と三星は事故を憂慮して、1億ウォンを「李承鎏奨学財団創立基金」として運用することで合意した。それほど「李承鎏シンドローム」はすごかったわけだ。

■300本塁打は今週末に出る?

99年に比べて、今年の「李承鎏シンドローム」はまだ初期段階である。300本塁打を記録した後にも、シーズン最多本塁打を更新する可能性が高いだけに、その熱気はますます熱くなるに違いない。

すでに大邱球場は熱気に包まれている。週末の現代(ヒョンデ)との3連戦で、大邱球場には一度の満員御礼を含めて、試合当たり8824人が入場した。これは今シーズン大邱球場1試合平均観衆の5420人を大きく上回る数値だ。

李承鎏は「熱気が99年ほどではないと思っていたが、先週末に行われた大邱3連戦では多くのファンのために興奮した」と話した。韓国野球委員会(KBO)のヤン・ヘヨン広報チーム長は「李承鎏がブームを起こし、プロ野球全体に大きな波及効果をもたらすだろう」と期待した。

待望の300本塁打は、週末SKとの3連戦が行われる大邱球場で達成される可能性が高い。300本塁打まではあと2本。しかし、週明けLGとの3連戦が行われる蚕室(チャムシル)球場では、李承鎏は今年1本の本塁打も放つことができなかった。左右100m、中央フェンスまで125mと、国内最大規模の蚕室球場では本塁打を放つのが容易ではなさそうだ。

こうしたことを考えれば、今年30本塁打のうち20本を放った大邱球場が、李承鎏にとって負担がない。



金相洙 ssoo@donga.com