安定した老後の保障と健康に対する関心が高まり、保険加入を通じて自らの老後に備える人々が増えている。
専門家たちはとくに、保険の保障性商品の販売率が貯蓄性商品より大きくなり、1世帯あたりの保険加入率が先進国並になっているなど、保険に対する認識が最近大きく変わってきていると指摘している。
▲一人あたりの保険料が過去最高〓保険開発院は8日、02会計年度(02年4月〜03年3月)の総保険料を人口で割った国民一人あたりの保険料が146万2000ウォンだったと発表した。これは01年の139万5000ウォンに比べ6万7000ウォンも増えたもの。
一人あたりの保険料は、1990年45万8000ウォンに過ぎなかったが、97年141万3000ウォンに大きく増えた。それが98年130万8000ウォン、99年131万1000ウォンと伸び悩んでいたが、2000年には146万1000ウォンと再び増加に転じた。
昨年の一人あたりの保険料が大幅に増加したのは、老後の保障と健康に対する関心が高まり、年金保険と終身保険の販売が増えたためだと、保険開発院は分析している。
保険開発院のアン・チョルキョン動向分析チーム長は「最近、保険の加入者たちが特約を通じてさまざまな追加保障が受けられる商品を求めているため、一人あたりの保険加入金額が増加している。これからも健康保険と年金保険など保障性の高い商品に対する需要が増えるだろう」と説明した。
▲保障性商品が貯蓄性商品を抜く〓将来の危険に対する保障を売り物にした保障性商品の販売率が昨年はじめて貯蓄性商品(満期に保険料の一部を返す商品)を抜いたのも目立った変化だ。
保険加入の傾向が開発途上国型から先進国型に移りつつあるもの。
金融監督院によると、02会計年度全生命保険会社の保険商品の販売で、保障性保険が51.1%を占め、貯蓄性保険(48.9%)を抜いた。
保障性保険の割合は99年26.9%だったが、00年29.4%、01年45%と、高まりつつある。
1世帯あたりの保険加入率(生命保険に1件以上加入したことのある世帯数の割合)も00年基準86.2%(郵便保険など類似保険を含む)で、91年36.4%と97年の73.7%より大きく上昇した。
三星(サムスン)生命のコ・チュンホ部長は「1世帯あたりの保険加入率は保険産業の成熟度を測る重要な物差しだ。最近、自分の将来を自ら準備しようとする人々が増え、90年代半ば50%に止まっていた1世帯あたりの保険加入率が先進国並のものになっている」と述べた。
申致泳 higgledy@donga.com