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[オピニオン]中華料理

Posted July. 08, 2003 21:57,   

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日本の商社の香港駐在員が近くの食堂を一つ決めて毎日お昼を食べているうちに、驚くべき発見をした。数ヵ月の間お昼に出てくる白いパンの形と味が毎日変わるではないか。ある日、コックに「いったいあなたは白パンを何種類作れるのか」と聞いたら、コックは平然とした表情で、「香港でこれから何年勤めるのか」と聞きかえした。日本人駐在員が「3年」と答えると、コックは「3年間同じパンを一度でも出したら、お昼の食事代を全部返す」と言った。中国料理の多様性と中国人の料理の技術については伝説的な話が多い。

◆中国人は、足が四つあるものでは机、海にいるものでは潜水艦、空を飛ぶものでは飛行機を除いて、全て料理できるとよく言われる。中国料理の中でも、広東料理は多様性において他の地方を圧倒する。海と面しているために海産物の材料が豊かなうえに、早くから西洋の料理技術と材料を受け入れて、中国料理をさらに発展させた。広東省には野生の猿の脳ミソを食べる料理をはじめ、野生動物の料理が多くある。広東省のあるホテルでは、お客の問い合わせが煩わしかったのか、猿の檻に「この猿は食用ではありません」という表札をつけておいたという。

◆広東省深センのグルメ通りに行くと、動物園に来たのではないかと錯覚するほどだ。蛇はもちろんネズミまで客から選ばれるのを待っている。「いったいネズミが食べられるのか」と食堂のオーナーに聞くと、「食用ネズミとして育てたものだから大丈夫だ」と答えた。韓国が西洋人から「いったい犬を食べることができるのか」と非難されたとき、「食用犬として育てたものだ」と答えるのと似ている。中国の北東部3省などの各地方で犬料理を食べるが、世界の動物愛好家からは韓国だけがやり玉に挙げられる。多分人口からすれば、中国の「愛犬族」のほうが韓国よりはるかに多いだろう。

◆よく食道楽という表現を使うが、中国では料理は食道楽をこえて生活であり、文化だ。中国では、「生きるために食べるのか、食べるために生きるのか」という質問は愚問に等しい。中国政府は14種の野生動物の食用販売を禁止する規定を設けて、早晩公布する予定だと国営新華通信が報道した。食用販売禁止動物に食用ネズミもあるのかと聞いてみたいところだ。ともかく、一国の文化、伝統、価値観が盛り込まれた食文化に対して、あれこれ非難するのは妥当ではない。ノ盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領もせっかくの訪中だから、天下一品の中国料理の一つも楽しんで帰っていただきたい。

黄鎬澤(ファン・ホテク)論説委員 hthwang@donga.com