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「駄犬」のチョン・ウソンが打ち明ける5つの告白

「駄犬」のチョン・ウソンが打ち明ける5つの告白

Posted July. 10, 2003 22:34,   

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ソウルのある映画館の入り口で「駄犬」のポスターを眺めていた二人の女性の会話。

「いや、どうやってチョン・ウソンあんなに格好悪くなったの」「そうだよね。なぜかしら」

映画「ビット」「太陽はない」で反抗する青春のシンボル、CMでは洗練された優しい男性、チョン・ウソン(30)がイメージを180度替えた。16日封切りされる「駄犬」で、彼は間抜けな目をして、ひざの出た安物の体育服姿でうろうろする町の「チンピラ」であり、本名(チョルミン)の代わりに「駄犬」と呼ばれる文無しののらくら者だ。「美少年」チョン・ウソンがなぜ「駄犬」になったのか。チョン・ウソンが打ち明ける5つの告白。

「お前の家に駄犬というごろつきがいるんだろうね」

何でとりわけ「駄犬」を選んだのかっていうことですか。何となく映画のタイトルに引かれたからですが。一度耳にすると忘れられないんじゃないですか。これまで私がやってきた役はたいてい閉ざされているものだったが、「駄犬」のチョルミンのキャラクターは開かれています。私も、のんびりしていて、ぶらぶらするのが好きです。そのような一面を極大化すれば、私の中にチョルミンがいるのです。といっても、撮影場ではいつも緊張するものですが、撮影の前日、クァク・キョンテク監督が飲みに行こうと誘ってくれました。「明日撮影あるじゃねいか」と冗談半分で断ったら「お前はあまりやることねいだろう」といって、否応なしに付き合って飲みつぶれてしまったんです。それ以降、一気に緊張が解けてチョルミンというキャラクターを楽しむことができました。

「過去に駄犬が闘うのを見たが、

一度噛むと絶対離さなかったんだ」

警察署の拘置所でチョルミンとチンムク(金テウク扮)が下着姿で演じた乱闘の場面を撮るのに4日もかかりました。こぶしを振り上げる効果音一つなしに生ものの肌がぶつかり合う、まさに「犬の喧嘩」を演じたのです。相手の金・テウク氏は病院に運ばれたくらいです。

どうしてそんなに死に物狂いで喧嘩したのかということですか?チョルミンは自分の大事な人に死なれても喪失感が覚えられない「未熟児」でした。お母さんが亡くなる前に涙を流しても「あくびをしたんだろう」、そう思うんです。ところが、ちやほやしていた犬がチンムクの手元で亡くなると、愛する存在を失うのがどれほど苦しいものなのかがわかり、「犬の喧嘩」をしてその苦痛をありのまま味わったわけです。とこれで、チョルミンは勝ってから駄犬のためではなく、お母さんを思いながら泣き出します。物心がついたんでしょうね。

「お前のような人間くずは産まれなかった方がよかったんだよ。

今の言葉本気なの?」

お父さん(金カプス)に「あてつける」チョルミンで暮らして、私と父の関係を考えて見ました。父と対話があまりなかったが、ささやかなことで口喧嘩しながらも、友達のように思っているチョルミンとお父さんの関係がうらやましかったんです。本当に産んだのを後悔するのかとチョルミンが問い詰める場面で、お父さんが本音を打ち明けたときは、胸がキュンとして・・・・。その年になるまで、親元を離れず一人前に人間になっていないチョルミンがだらしないと思われるが、そんなに愛されてみてこそきちんとした独り立ちもできるんじゃないでしょうか?

「今回ははっきり見せなくちゃならねいんだぞ。何を?俺のことを」

イメージの変身のため格好悪くなったというが、私はそう思っていません。CMのスマートなイメージを好む人々が持っているファンタジーを満足させることも私の役目の一つだとは思います。しかし、肝心なのは俳優としての私の成熟です。俳優たちが映画で他の人生を生きる際にも、どのように生きてきて、どんな人なのかがうかがえます。そんなことから、私の人生に一番大きな影響を与えた人は他ならぬ「私」といえます。

「この野郎、歳月が矢だ…矢」

10年後の姿?想像もつかないでしょう、まあ、遊んでいるかもしれないし。しかし、いらいらしてはいません。私が夢見ることを必ずやるつもりですから。監督が夢なんです。演出の勉強を別途にやっているかということですか?いいえ。演技もそうだったんです。10年前、素人の状態で演技をはじめたんですが、現場が私を教えました。私は一筋の性格なので、いったん撮影に入ると、この映画が私のものだと思い込むほどはまっちゃいます。そのように10年を過ごしてきたら、とくに何かを学びたいという考えもなかったのに、現場で何もかもを学んだような気がします。



金熹暻 susanna@donga.com