三星(サンソン)電子が「ポスト(post)携帯電話」市場を狙った次世代戦略事業として知能型複合端末事業を集中育成する。
三星電子は携帯電話に個人携帯端末(PDA)、テレビ、デジタル・カメラ、キャムコーダ、車両航法装置などの機能を集約した新製品「MITs M400」を21日から販売し、本格的な世界市場の攻略を宣言した。
三星電子の李基泰(イ・ギテ)情報通信総括社長は同日の新製品発表会で、「来るユビクォータス(ubiquitous)時代には、知能型複合端末が全ての情報機器のハブになるだろう」としながら、「同事業を携帯電話を継ぐ次世代戦略事業として育成する」と明らかにした。
同日、紹介された新製品は、マイクロソフト(MS)社のPDA用運用体制、「ハングルポケットPC2002」を使用して、インターネット検索はもちろん、パソコンと各種の応用プログラムファイルを互換して使えるのが特徴。
30万画素の高性能デジタルカメラを内蔵し、デジタルカメラやキャムコーダとして活用することができる。地上波テレビを無料視聴しながら画面を録画する機能と無線機能も備えている。衛星位置確認システム(GPS)の受信機を備え付ければ音声認識機能の車両航法装置としても使える。
三星電子は今年、米国と欧州などに知能型複合端末機の新製品6、7モデルを紹介し、世界市場を先取りするという計画だ。今年に入って、米最大手の通信サービス会社バライゾンに継いでスプリントと供給契約を結ぶなど、製品輸出が急増し輸出展望を明るくしている。
国内では、今年中に「シムビアン」運営体制を使用した製品を発売し、来年は衛星デジタルマルチメディア放送(DMB)受信機能を備えた新製品を紹介する予定だ。
金ヘンウ新規事業担当常務は、「06年には知能型複合端末機市場が2億台規模に増え、全体の携帯端末機市場の30%を占めるだろう」との見通しを見せた。
一方、三星電子はPDAやスマートフォン用中央処理装置(CPU)では処理速度が最も速い533MHzモーバイルCPUを開発し、今年中に量産すると明らかにした。
金泰韓 freewill@donga.com