放射性廃棄物処理場(防廃場)の建設に反対する集会が、25日、全羅北道(チョンラブクド)の扶安郡(ブアングン)と全州市(チョンジュシ)の2ヵ所で、住民や反核団体の会員ら6000人余りが参加した中で開かれた。住民や警察など100人余りがけがをした22日とは違って、この日のデモは比較的平和裏に行われた。
▲扶安集会〓扶安防廃場誘致撤回を求める扶安郡民決起大会が、25日午後2時から扶安邑扶安水産協同組合前の道路で開かれた。
「核廃棄場建設の白紙化及び核発電所追放汎郡民対策委員会」の主催で開かれた同日の集会には、 文正鉉(ムン・ジョンヒョン)、文奎鉉(ムン・ギュヒョン)神父をはじめ、環境団体、反核団体、農民会、民主労働組合総連合の関係者、住民ら約6000人が参加した。
とくに、この日の集会には蝟島(ウィド)から近い海岸地域の邊山面(ビョンサンミョン)と鎭西面(ジンソミョン)の住民は夏休み中の小中学生の子どもたちと一緒に参加した。
集会ではチャン・ソクドン扶安郡議員と主婦の10人が抗議の意味で剃髪した。集会場には「核廃棄場は大統領府に、核発電所は汝矣島(ヨイド)に」、「売郷奴の金宗奎(キム・ジョンギュ)郡首退陣」などのスローガンが書かれたプラカードや垂れ幕、旗など100枚余りが掲げられた。
集会場の演壇の隣には高さ3m、幅2mの模型核廃棄物ドラム缶が設置され、道端には核廃棄場の被害を警告する壁掲示板があちこちに貼り付けられて、集会のムードを盛り上げた。
参加者らは、「子孫万代に伝えられる死の灰の核廃棄物を一地域に集中させる核廃棄場の建設は直ちに中断されるべきだ。全羅北道知事と扶安郡首が立ち後れと疎外という地域住民の苦痛を巧みに利用して、世論プレーとお金を全面に押し出して地域を深刻なかっとうと分裂に追い込んでいる」と主張した。
剃髪した主婦の李ソンリム(40)さんは、「子どもの未来のために核廃棄場の建設を命をかけて阻止する」と話した。参加者は集会が終了した午後4時頃、扶安郡庁の前まで平和的なデモ行進を行ったが、衝突などの事態は起らなかった。
主催者側は、同日午前、邑面地域を巡回し、集会参加を呼びかける放送を流し、相当数の商店街が休業した。また営業用タクシーは、「核廃棄場反対」と書かれた小型の旗を車に掛けて運行した。
▲全州集会〓同日午前11時、全州市全北道庁の前で開かれた「核廃棄場反対全北道民総決起大会」は行事直前大雨が降ったため、約100人だけが参加し、1時間で終わった。
参加者らは、「全北の核廃棄場誘致はよく保存されている自然環境と伝統文化遺産を保有している全北の未来競争力を踏み付けにすることだ。民主的手続きと合意過程を無視した姜賢旭(カン・ヒョンウク)知事と金宗奎(キム・ジョンギュ)郡首は即刻退陣すべきだ」と主張した。
▲警察対応〓警察は同日、40中隊5000人余りを配置し、朝早くからデモ隊の高速道路占拠に備えて西海岸高速道路のナドルモックで検問を実施し、扶安邑の主要進入路でトラクターなど農機械の進入を阻止した。
警察はデモ隊を刺激しないように逮捕令状が発給された対策委員会幹部に対して無理な逮捕を試みなかった。