Go to contents

[オピニオン]英語公用化の障害物

Posted August. 03, 2003 21:50,   

한국어

「英語公用化に反対する人は、自分が英語が上手だから、他人も英語が上手になれば、自分の既得権が奪われると思って反対する」と考える人がいる。無論、その場合もあるが、英語公用化反対論者の中には、むしろ英語がうまくない民族主義者が多いようだ。英語がそこそこできる人なら、自分の経験に照らして、英語をしっかりと学ぶことがいかに大変かを痛感する。専門的に英語を扱う人の中には、韓国人の外国語習得能力が非常に低いので、むしろその時間と努力を違うところに費やすほうが、国家の発展のためにより効率的だと考えて、反対したりする。

◆しかし、いま私たちの活動舞台と交流相手は、全世界に拡がっている。外交的または学問的に国を代表する少数ではなく、会社員やレストラン従業員、タクシー運転手など、ほとんどすべての韓国人が相当レベルの英語を駆使しなければ、韓国は国際競争から落伍するしかない。したがって、英語を公用化しないとしても、国民に対して英語教育を十分に、集中的に、効率的に行わなければならない切迫した必要性がある。

◆韓国社会のあちこちに英語が氾濫しているが、その多くが間違った英語であるため、むしろ国民の正しい英語習得の阻害要因になっている。放送3社の番組を見ると、「リアル・トーク」「サムギョプサル・トーク」「シルエット・トーク」「アップ・アンド・ダウン・トーク」「クロス・トーク」など話にならない「トーク」が氾濫している。「バター兄弟」「ゲリラ・コンサート」「ラブハウス」等々、独創的な(!)韓国式英語が実に多い。道路標識にも韓国人だけが理解できる英語が少なくない。高速道路や国道の坂に「climbing lane」(正しい表記は「slower traffic ahead」)という案内があるかと思えば、「○○○税務署別館」は「○○○Tax Office of Annex」(正しい表記は「○○○Tax Office Annex」)となっている。商店の看板やTシャツ、ショッピングバッグに書かれた英語にも誤った表記が多い。

◆梁性迵(ヤン・ソンチョル)元駐米大使の夫人が、数日前景福宮(キョンボククン)に行った時、トイレに「resting place(永眠する所)」と書かれていたのを見た。夫人は、これから全国の道路標識や文化財の案内表示板に間違って書かれた英語を直さなければならないと話す。このような考えのボランティア組職が作られたらといいと思う。まずは、放送メディアと公共設置物の英語から正すべきだ。それができないなら、英語公用化は言語公害を量産するだけである。

ソン・ジムン客員論説委員(高麗大教授)jimoon@korea.ac.kr

宋文弘(ソン・ムンホン)論説委員songmh@donga.com