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入社15年で年俸600万円 大丈夫か現代自動車の高賃金

入社15年で年俸600万円 大丈夫か現代自動車の高賃金

Posted August. 07, 2003 21:35,   

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現代(ヒョンデ)自動車労使の賃金団体交渉の妥結で、15年目の生産職(40代初め)の年俸が平均6000万ウォン(約600万円)に迫ったことが知られ、「そんなにたくさん…」と驚く人が多い。

自動車メーカーの関係者は、「今のところ、現代自動車はそれに耐えられるかもしれないが、こんな調子が続くと、危機を迎えかねない」と懸念している。

▲まだ余力はある〓賃金団体交渉の合意で、現代自動車の社員は今年、1人当たり平均670万ウォン程度の引き上げを受けることになる。それに現代自動車の社員数である5万人をかけると、賃上げにともなう現代自動車の今年分の追加人件費は3350億ウォンと見積もられている。

現代自動車は去年、26兆3370億ウォンの売上高に、1兆4440億ウォンの純益を上げた。今年第1四半期(1〜3月)にも6兆854億ウォンに4176億ウォンの純益を上げるなど、内需低迷にもかかわらず、実績は良好な方だった。

良好な実績を上げていることはいまだ現代自動車が、「低価格で質のいい中・小型車」の生産に世界的な競争力を確保しているため。三星(サムスン)証券によると、米国市場へのシェアも99年0.4%、00年1.4%、02年2.23%と着実に伸ばしている。

新興中流層を中心に「マイカー」ブームが起こっている中国市場で、去年12月から「ソナタ」車の生産を開始した北京現代自動車も巡航している。

内需市場では起亜(キア)自動車をはじめとする現代起亜自動車グループのマーケットシェアが75%に達し、ほぼ独占に近い状態だ。

▲長期的には危険〓しかし、05年になると、状況は違ってくるというのが専門家の見方である。三星証券社のアナリスト・金ハクジュ氏は「国内でGM大宇(テウ)とルノ三星が05年から部品の国産化を開始し、中・大型乗用車とスポーツタイプ多目的車(SUV)の生産に本腰を入れると、現代自動車のマーケットシェアの下落は避けられない」と指摘した。このため、米国市場でマーケットシェアを3.1%以上引き上げないと、大変な困難に陥るだろうと見られている。

大宇証券のアナリスト・チョ・ヨンジュン氏は、今回の賃金団体交渉で、賃上げよりは労働の柔軟性を確保できなかったことを潜在的な危険材料と分析した。また、チョ氏は「自動車産業は景気循環産業なので、雇用の柔軟性がなければ、不景気の時、大きな困難を強いられるだろう」と語った。

特に、現代自動車は05年から米国アラバマ工場(年間30万台の生産規模)が本格稼動に乗り出し、中国工場の生産規模が現在の10万台から30万台へと増えると、規模は大幅に拡大する。

したがって、それまでに現代自動車が生産性と自動車品質の向上を図り、ブランド力を高めると、05年は跳躍の契機になる反面、失敗すると、生産過剰の再危機を迎えることになる。



孔鍾植 kong@donga.com