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オハイオ州送電線の機能停止が原因 米停電騒ぎ

オハイオ州送電線の機能停止が原因 米停電騒ぎ

Posted August. 17, 2003 21:50,   

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「米国はスーパーパワーでありながら、第3世界レベルの電力網を持っている」(クリントン政権下でエネルギー長官を経験したリチャードソン・ニューメキシコ州知事)。

米国は史上最悪の後進国型の停電に見舞われた。米国は1965年の大規模停電で学んだ「停電地域を最小化する」という教訓を今回も生かせなかった。ブッシュ大統領は事態を把握した後、「私はこれを緊急警告だと見ている」とし、「(今回の事態)は電力網現代化の必要性を指摘してくれた」と語った。

今回の停電騒ぎの損失額は、数十億〜数百億ドルに達すると経済評論家たちは推測している。

▲事故の原因〓米国の8州とカナダのオンタリオ州など20万平方キロメートルが停電となり、5000万人が被害を被った今回の停電騒ぎは、オハイオ州クリーブランドの高圧送電線の異常によって発生したと言われる。

事故原因を調査している北米電気信頼度協議会(NERC)の調査結果によると、14日午後3時6分、クリーブランドの西にある345キロボルトの高圧送電線が何らかの理由で機能停止したのが今回の停電騒ぎの始まりだった。最初の事故が発生してから26分後、周辺の送電線も過負荷のため機能停止した。

それに続き、4時6分、同じ理由で3つの送電線が機能停止になり、数分後、米東部とカナダ一帯の電気の電圧が上下し、電流の流れに異常が発生した。多くの送電線が機能停止となり、発電所に問題が発生した。そして10秒ほどで、他の発電所まで機能がマヒし、4時11分から停電事態が本格化した。

17日、ニューヨーク・タイムズは、これまで電力専門家は中西部の電力網に多くの負荷がかかっていると問題提起をしてきたが、オハイオ州はこのような警告を集中的に受けながら、放置していたと指摘した。

オハイオ州の一部では、13日午後3時に通常よりはるかに大きい幅で電圧が上下する異常現象がチェックされたが、無視していた。

▲事後対策〓リチャードソ前長官は「米国の電気システムの大部分は50〜60年経ったもの」だとし、「しかし、これを改善しなければならないという話は魅力的ではなかったため、政府と世論の注目を浴びることがなかった」と語った。

専門家は今回のような大型事故を防ぐためには、送電線、送電タワー、変圧器を交換しなければならないが、そのためには560億ドル(約64兆ウォン)がかかると推算している。そうでないと、増加する一方のコンピューターと周辺機器、大型化する住宅、大企業の電気需要に対応できないという主張だ。

しかし、小規模民間電気供給企業は、景気の低迷と1990年代末の政府規制解除による価格競争のため、このような投資資金を調達する能力のないのが実情だ。さらに、環境保護主義者と土地所有者の反対で送電設備を建設することも簡単ではない状態だ。



konihong@donga.com