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大統領の人気取り公約、首相の所信で断念 ロシア

大統領の人気取り公約、首相の所信で断念 ロシア

Posted August. 28, 2003 18:25,   

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「選挙が目の前に迫ったのだから、ばら色の青写真を提示しなくては…」。(大統領)

「違います。短期の成長よりは、冷静で落ち着いた構造改革に力を注がなければなりません」。(首相)

選挙を意識し、国内総生産(GDP)を10年まで現在の2倍に増やしたいという「派手な」公約を前面に掲げていたロシアのプーチン大統領の信念が「当面は苦しいとしても、改革を先行させなければならない」という、カシヤノフ首相の所信に負けた。

26日、ロシア政府は来月の議会に提出する来年度予算案と中長期の経済プログラムを確定した。

最も目を引くのは、プーチン大統領が今年の年頭教書で掲げていた「GDPの倍増」と言う公約を事実上廃棄した点だ。

大統領の公約を守るためには成長本位の政策を繰り広げ、毎年7%以上の経済成長を続けなければならない。ロシアの経済は、1999年以降、毎年5〜10%ずつの成長を果たしており、主要輸出品である石油の国際価格が続けて高い水準を維持しているなど、諸条件も悪くない。

しかし、カシヤノフ首相は、無理な成長を自制し△独占分野の改革△経済開放の拡大△外資誘致の拡大△減税△物価の安定△中小企業への支援、など改革推進と内実を固めることに力を注ぐことにした。

成長一辺倒で進もうとして経済体質の改善を疎かにすれば、当面のインフレだけでなく、06年からは、むしろ成長鈍化や景気後退を招くようになるだろうとの見方のためだ。結局、プーチン大統領の公約は、その目標年度が13年ごろに先送りされた。

ロシアのマスコミは「来年の大統領選以降、更迭される可能性まである首相が、当面の人気やポストに執着せず、次期内閣に『果実』を渡そうとする所信のある決定を下した」と褒め称えた。強大な大統領制のもとで、しかも強力なカリスマ性を持っているプーチン大統領の方針に反対姿勢を示すのは容易なことではないからだ。

しかし、12月の総選挙と来年初めの大統領選を控えて、クレムリンは当惑した様子だ。有力経済紙の「コメルサント」は「GDP2倍成長の先送り。成長の代わりに改革を」という見出しの1面トップ記事に、固い表情のプーチン大統領の写真を載せた。



金起顯 kimkihy@donga.com